養子と相続

テレフォン人生相談
養子縁組

生みの母の財産はもらえるのかどうかという相談。生みの母親の妊娠中に父親は病気で他界、父方のお爺さんが、まだ若いので子供を育てて一生過ごすより、子供がいない知人夫婦がいるので、そこの家に養子縁組したらどうか?という事で、自分を外に出した。生みの母親の戸籍には入らず、9か月の時に養父母の戸籍に実子として入る。つまり戸籍上は実父母。これは『藁の上からの養子』という。30歳の頃に、初めて養子である事実を知り、人づてに生みの母親の住所と名前を聞き、年賀状を送るも返事はなかった。4~5年前に電話して会う事に、実母の妹の立ち合いの元、3人で初めて会う。その時に叔母から母が自分の為にお金を残していることを知る。母の日にプレゼントをする等、4回会うも、最近になって連絡が取れなくなる。妹である叔母に確認すると認知症で施設に入ったとの事。叔母は会わない方がいいと居所を教えてくれない。認知症でも孫を会せたいし、戸籍上は他人の生みの母の相続権があるのか知りたい。

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テレフォン人生相談2016年2月25日(木)

パーソナリティ:今井通子
回答者:坂井眞(弁護士)
相談者:59歳男性 妻53歳 長男26歳 長女24歳 次男22歳 生みの母85~6歳 養父9年前に他界 養母90歳(高齢者の施設)

『藁の上からの養子』

テレフォン人生相談の読み方・歩き方

放送された相談と回答は、限られた時間内で録音された内容を、カット・編集されたものです。
相談者の背景や現況がカット・編集されることも多く、どちらかと言えば、回答・アドバイス寄りにカット・編集されている事もあるようです。
音声はありませんが、文字起こしから、曖昧な返事や、相槌、繰り返し話される言葉は、極力カットして、なるべく意味が通じるように編集したものになります。
聞き漏らした方、もう一度、内容を確認したい場合に、ご利用ください。

養子と相続

生みの母親の戸籍上は、自分が載っていないが、自分の為に遺したお金をもらうことはできるか。『藁の上からの養子』なので、形式上は養父母の実子になっている。

実父・・・母が自分を妊娠している時に病気の為に他界。
実母・・・生みの母は、85~6歳、現在認知症で施設に居るが、母の妹である叔母から居場所は教えてもらえない。戸籍に相談者は入ってない。

養父・・・戸籍上の実父。9年前に他界。
養母・・・戸籍上の実母。90歳で高齢者専用の住宅に入っている。

生まれてすぐ養子に

自分の母、生みの親の財産は、もらえるのかどうか?という相談。
実父は、生みの母が、自分を妊娠中に病気で亡くなる。
実母は85、6歳だと思われる。

実母が妊娠中に、実父が他界したので、自分を生んですぐ、父方のお爺さんが、まだ若いから、子供を育てて一生過ごすより、子供がいない知人夫婦がいるので、そこの家にもらってもらったらどうか?という事で、自分を外に出した。
そのお爺さんの知り合いの夫婦というのが、戸籍上の父母になる。

戸籍上は養父母の実子

戸籍上の父は9年前に他界、母は90歳で存命中だが、高齢者専用の住宅に入っている。
自分の戸籍は、生みの母の方の戸籍には、まったく何も残ってないという事らしく、育ての親の戸籍に、9か月後に郵送で入籍したという事が書いてある。
その為に籍は、最初から育ての親の子供になっている。

母子手帳も、この間、やっと探して見つけた。
そこには、育ての母の名前で、出生後に発行したという事が、母子手帳に書いてあった。

生みの母親と会う

生みの親と言っている母親は存命か?と今井通子。
85、6歳かと思うが、4、5年前に初めて会った。
生みの母の両親から、子供は外に出したんだから、絶対に子供に会っちゃいけないよと言われていたとのこと。

相談者が生みの親が別にいると知ったのは30歳の頃。
人づてに、住所と名前は聞いていたので、年賀状だけは、自分の方から一方的に出していた。
返事は、一切かえって来なかったがと相談者。

4、5年前に電話をしたという相談者、すると生みの母が、そろそろ私も会ってもいいかなと思っていたというようなことを言ってもらって、4、5年前に初めて『お会いしました』
兄弟が何人かいらっしゃって、実の妹、自分からすれば叔母さんも立ち会って、3人で初めて『お会いしました』

認知症で施設へ

それ以降、4回ぐらい、母の日なんかプレゼントを持って行ったことがある。
それでごく最近、年賀状を出したら、宛先不詳で返ってきた。
どうしたのかと思い、家に行ったら、家が閉まっている状態。ビックリして叔母さんに連絡した。

すると、認知症がきたから、施設に預けているとのこと。
あなたは、生みの親に会わない方がいいよ、ということで、どこの施設に預けているか叔母さんは教えてくれなかった。

生みの母の財産

4、5年前、生みの母と叔母さんと3人で初めて会った時、車で叔母さんを自宅まで送った時に、「あなたのお母さんは、あなたの為に、お金を残してあるから」というような事を、叔母さんの口から聞いている。

自分の一番の気持ちは、生みの母に孫たちをまだ見せてない。
認知が酷いということで、たぶん分からないかもしれないが、会わせたいなというのが一つ。
それには、叔母さんが反対するから、どうかな?という問題があるが、あとは、財産を残してくれているというのが、少し引っかかっているので、どうなのかな?というのが聞きたい。

相続権があるのか

今は、生みの母が認知症になって、施設に預けられており、叔母さんが面倒をみているのね?と今井通子。
女兄弟は仲が良かったようで、月に一度は必ず、墓参りに行ったりとかで、会っていたようで、すぐ下の妹さん(叔母さん)が、認知症という事で、施設に入れたというような事のよう。

叔母さんは、会わない方がいいという事で、施設を教えてくれないようだが、孫を会せたいというような話しはされたのか?と今井通子。
そういうのもとりつくしまもなく電話を切られてしまった。

相談を一つに絞るなら、相続の事。
相続権が、あるのかどうかが聞きたい。

藁の上からの養子

父方のお爺さんの提案で、子供のいなかった養父母の元で実子として出生届が出される。その為、生みの母親とは戸籍上の親子関係はない。ただし正式な手順を踏んでいないので、社会的には養父母との実親子関係は存在するが、法律上は他人、生みの母親が法律上の親となる。

他人の戸籍に実子として

今の相談は、実の母、生みの母が亡くなった時に、自分は相続できるのか?という相談ですねと坂井眞。
本来は、実の親の戸籍に入ってから、正規の養子に出す手続きをすれば、すっきりする。
生みの親の相続も当然にできて、養子に行った先の相続も、実子と同じようにできるという事になる。

しかし、あなたの様に、生みの親の戸籍に入れたくない事情がある場合『藁の上からの養子』と昔から言われていたやり方、実の親の戸籍を省略してしまい、他人の戸籍に実の子として入れてしまう。
昔から、こういう事例があった。

良し悪しに関わらず、人間の社会にあるので、特別養子制度というのができた。
実際の親の戸籍に入れないで、特別な手続きで、生みの親じゃない戸籍に入るという制度が、制度としてある。
こういった、法律に則った手続きがとってあれば、あなたのように悩まなくてもいいという事になる。

相続は法律が親子と認めた関係

あなたの場合、問題がもう一つある。
本当の親子じゃない処に、親子として戸籍が入っている状態。
9年前に亡くなった養父、高齢者用の施設に入っている養母は、実の親として届けられてしまった、本当は親子ではない人。

親子として育ってきた人ではあるが、その人達の相続が、できるのかどうか?という問題がある。

相続は、親子に限って言えば、法律が親子と認めた関係。
法律が親子と認めた関係がある時に、亡くなった親の財産を、子が受け継ぐという制度。
実際には、奥さんがいたりして、。奥さんも相続人になったり、旦那がいれば、旦那が相続人になったりする制度。

親子に関して言えば、それは親子でなければあり得ない。
民法の上でも、相続の第一順位で直系卑属って書いてある。配偶者と並び、直系卑属が第一順位の相続人になる。
直系卑属の最初に該当するのが子になる。

直系に卑属にあたらなければならないのに、あなたの場合は、戸籍上の子として届けられているが、法律的には親子ではない。
社会的には間違いなく親子でいいが、法律的には、本当にその両親から生まれた実の子であるか、正規の養子に出す手続きをすれば、実の親子でなくても、子供として扱いましょうとなっている。

実子の証明

『藁の上からの養子』という事をされると、実の親の相続はできるのか?という話しと、戸籍上は親だけど、本当は他人の育ての親、この相続ができるのか?という2つの問題がある。

結論を言えば、生みの母の相続はできる。
相談者の場合は、周りの方が認めているので、あまり問題にならないかもしれないが、実の親だったら、きちんと戸籍に入っていないとおかしい。
そのため、戸籍に入っていないが、実の親だと証明する必要がある。

戸籍には載ってないが、本当にこの人が、生みの母だと裏付けなければならない。
30年前なら、DNA鑑定と言えなかったかもしれないが、昔より簡単に鑑定できるようになっているので、多少の費用をかければ、すぐに証明できるようになっている。

戸籍に入っていないから相続できないのではなく、戸籍が間違っているので、戸籍を正しくすればいい。
そうすれば、相続することができる。
相続できるかどうかで言えば、実の親子前提で言えば、実の子は、実の親を当然、相続できるということになる。

相続する権利がない

逆に、親子として育ってきた、育ての親の方は、完全に解決されていない。理屈から言えば、本当は相続はない。
育ての親だが、法律的には親ではない。
相続は法律の制度なので、法律上の制度で、相続できる理由がないといけない。

実の親子として育ってきたから、それでいいのか?と言えば、かなり難しい問題がある。
本来は、何等かの法律的な解決が必要である。
ただ、これまでの最高裁の判決では、救われている事が多い。

多くの場合、育ての親、『藁の上からの養子』の場合、戸籍だけは実子と書いてあるが、本当は違う人の他に相続人がいたりする。
他に実の子供がいた場合、子供が何人もいて、1人だけ本当の子供じゃないということが想像できる。
仲が良ければ、誰も何も言わないから、戸籍の記載に従って、遺産分割協議とかが出来てしまうかもしれないが、コミュニケーションが取れていない関係だったりすれば、相続する権利がないという争いが起きる場合がある。

争いの元

自分の場合は、もらわれて行って子供は1人だから問題がないと言う相談者に対して、元々相続人ではないので、子供がいないという扱いになるので、子がいなければ、直系尊属、お父さん、お母さんの上・・・存命でないと思うので、その子供達、お父さん、お母さんの兄弟姉妹に相続権が移っていく。

その人達からすれば、相続人はこちらなんだと、兄弟姉妹のもう一つ下まで代襲相続はできるので、形で言えば従兄にまで、本当の法律上の相続人になる。
相談者は、本当の相続人ではないという議論が出て来る可能性がある。

質問とは違う話しになるが、『藁の上からの養子』みたいな、手続きを取られた場合には、問題が2つ生じる。

叔母との関係修復を

おわかりいただけましたか。

叔母さまとは・・妹さんとは、何が原因で、何も言う暇もなく電話を切られたんだろうか?
相談者からすれば、初めて母に会った時に立ち合っていただいた1回しか会っていない。
送った後で、ご飯でも食べていきましょうか?と一緒に食事もして、その場では、そんなに悪い関係・・感じではなかった。

居場所がわからないから、叔母さんとの関係修復・・仲良くしておいた方がいいですねと今井通子。

管理人のちょっとひと言

今回の相談は『藁の上からの養子』について。
そもそも、話しを聞いていて、わかりましたか?
まあギリギリ、上っ面だけは理解したつもりですけど。

そもそも養子で知ってるのは、漠然と『普通養子縁組』と『特別養子縁組』
それこそ、詳細に述べよって言われたら、部分点狙いですな。
そこにきて『藁の上からの養子』って言われると・・・

説明聞いて、その事ねって感じです。
話しには、聞きますからね、生みの親の戸籍に載せれないって事。
もろもろの事情がある場合に、利用されてます。

坂井先生も言ってますが、良し悪しは別として、心情的には理解できなくもないっていう理由で成されている。
『特別養子縁組』しても、戸籍には残りますからね。
全く消すことって、できないはずです・・・確か(ちょっと自信ない)

さて、相談者、凄いですね。
この話しを、簡潔に、わかりやすく話せて。
それに正直。

生みの母の財産が気になるって。
いいんじゃないの、それで。
自分もね、高潔じゃないから、あるんだったら欲しいと思っちゃう方です。

カッコつけて、人前では「いらねぇよ!」って言うかもしれませんが、心の中は反対ね。

それで気になるのは、母親の妹、叔母の行動です。
生みの母親の現状が、わからないので、何とも言えませんが、この相談者さえいなければ、自分達に遺産が回ってくるかもしれないんですから、最初に会った時、余計な事を言ったなって、思ったと思います。
少なくとも、下の妹が認知症って気が付いて、施設に入れて面倒を看てるってことですから、現状は一人暮らしなんでしょう。

その話しからしても、相談者以外に、子供はいない感じです。

そうするとね、この相談者さえいなければ、遺産は兄弟姉妹にって事になるんですよね。
姉妹で、月に1度はお墓参りに行くって事ですから、親は既に他界してると思います。
そうなると、完全に目障りなのが、この相談者。

名乗られたら、何も入って来なくなってしまいます。
兄弟姉妹では、遺留分もないですから、それこそ何もないってことです。

元気な時は、そんな事は考えてなかったかもしれませんが、いざ、危ないって事になると、そう思ったのかもね。
初めて会った時にも立ち会ったぐらいです、姉である、生みの母の一番近くに居た人。
一人暮らしだったら尚更、元気な時でさえ、助けていたのかもしれません。

あ・・・ということは、お金の管理まで、この叔母がしているのかも。
認知症ですからね、今現在。
少なくとも相談者の為に、お金を準備してたんですよ、そのお金どうしたんでしょう?

もしも施設に相談者が行ったらどうなります?
これまでは、妹である叔母ぐらいしか、面倒を看れる人がいなかったから、何もかも委任されていたはずです。
そこに実子が現れたら?

何の問題もなく、逆転現象ですな。
なるほどね、それは行かせたくないですわ。

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