蘇る母親の恐ろしさ

ラジオネーム:絶対匿名さん
今年2月、父が72歳で亡くなりました。
70歳の母と、わたし、45歳の二人暮らしです。
相続の手続について、母と話し合う中で、母の恐ろしさがよみがえってきました。
母は、遺産を隠して申告したい考えです。
私が正直に申告しないと、後でいかに大変なことになるかを、いくら説明しても、まったく信用せず・・
「税務署の調査なんて来やしない。」
「みんなやってること。」
などと、根拠のないことを言い張り、もし調査が入ったら、その時は罰金払えばいいと開き直ります。
こちらが呆れて黙っていると、「お前は固すぎる」「正直者はバカを見る」などと言って、からかうようにたたみかけてきます。

 

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幼少時の理不尽な仕打ち

この強烈な気の強さに直面し、母は私が子供の頃、変わっていない、と思いました。
わたしが、20代の頃、いろいろと本を読んで、自分が子供の頃、ずいぶん心をふみにじられることを、両親から、言われたことに気づきました。
その後、両親とは親しくなることは無いものの、子供の頃のような、理不尽な仕打ちを受けるような事はなくなり、母に対する恐怖心も、克服したものと思っていたのですが、このたびのことで、母に対する怯えを思い出してしまいました。
今後どう母と接していけばいいのか、相続税の申告についてどう説明すればいいのか、アドバイスお願いいたします。
わたしは、10年ぐらい前から、精神科医院に通院しています。
いろんな病気などを、診断されています。

 

2016年11月23日放送のSBC信越放送の『らじカン』(毎週月-金 14:05-18:15)の水曜日のコーナー、テレフォン人生相談でお馴染みの、幼児教育研究の大原敬子先生のお悩み相談。

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承認されない子供達

【大原敬子】
ねえ、はい、あのぅ・・逃げ場が無くって、拘束されて、そしてその・・拘束されたものに執着して、自分がどうしようもない状況だと思うんです。

 

でね、これ大事な事はねぇ、あの最近すごく多いんですけれども、承認されない子供たちの生き方が、すごく苦しいですね。

 

承認するって言うと、何かって言うと・・そのまんまでいいですよって、そのまんまの、あなたを認めますよってことが、承認なんですね。

 

例えば、えー、テストが良かった。
褒めた。
これ、承認じゃないんですね。

 

それは、頑張ったから、褒めた・・要するに、報酬ですよね。

 

【男性アナ】
報酬と、承認は違うんだ。

 

承認欲求

【大原敬子】
違うんです・・たとえば、えーっと、家でね、お腹だしてね・・ベローっと寝てた・・

 

「あなたは、ホントに、テストがあるのに、呑気でいいわね」
「でも、それでも、お腹出しても、下痢しないんだ」って・・

 

ま、お母さんがね、健康で産んであげた・・それでもう、十分って・・

 

あれ?・・あ、僕が・・全然、努力しないってことを、お母さん、これでもいいって言ってるよとか・・

 

【女性アナ】
ああ、その、ありのままを・・

 

【大原敬子】
まんま・・それを、承認欲求なんです。

 

なになにをしたから、偉いとかじゃなくて・・

 

【女性アナ】
なんかしたから、認めて欲しい・・ではなくて・・

 

【大原敬子】
それは、他人の関係ですねぇ。

 

親子っていうのは、もう・・ボーッとしてるけど、「お母さん、あなたの顔を見てると、なんか・・明日も、頑張ろうかなぁと、思わないけども・・

 

いいか、お母さんの子供だからねと、これ承認です。

 

【女性アナ】ええ、ええっ・・・?

 

【大原敬子】
で、あのぅ・・例えばね、あのぅ・・近所でね、ね、「お宅の子、今日、残されたわよ」って言われた。

 

で、子供が帰ってきた、「ただいま!お母さん!」って・・
「ああ、お帰り」って・・
「どうしたの?残されたんだってね」
「うん、そうだよ」

 

でも、残されても、「お母さん!ただいま!」って元気で帰ってくるから、お母さんも、両手で迎えてあげる。

 

そう言うと、子供っていうのは・・「え?何をか?って聞かないの?」
「聞いたって、お母さんの子供だもん、だから、どうせ悪戯するか、カンニングかでしょ」って言うと、子供は・・
「はああ・・」と思うんです。

 

「お母さん、カンニングした?」
「いっぱいした」
「でも、お母さんの子供だからね、今に、お母さんみたいにね、たくましくなるから、大丈夫」って、言うことによって・・

 

お母さんが、大丈夫ってことは、お母さん以下には、ならないってことを、一番感じるんです。

 

で、お母さんは、他人ではないってことが、わかるんです。

 

で、初めて、他者と、それ、自分の親っていうのがわかるんです、子供は・・

 

でも頑張って、「お母さん、100点とりました」
そこで、「頑張ってください、来週もテストよね、なん点をとるかしら」って、これ、他人なんです。

 

そうすると、子供っていうのは、お母さんっていう言葉は使っているけれども、他人の中で生きているんです。

 

その関係っていうのは、非常にこの今回のコレみたいに・・複雑で、自分の心を病んでしまうんですね。
苦しくなってるんです。

 

基本的不安感

【女性アナ】
へぇーなんか、小っちゃい頃、ずいぶん心を踏みにじられることを・・

 

【男性アナ】
言われてたよね。

 

【大原敬子】
そうなんです、今日はですね、この相談っていうのは、決して、相続の問題ではないんです。

 

相続という、親子の会話から、発しての・・が、きっかけなんですね。
で、多分小さい時に、お母さんは、その子、このお嬢さん、すごく真面目だと思うんですね。
真面目にしなければ、 1番心配だから。
だから、嘘は言ってはいけませんとか・・
いろいろと拘束するんです。

 

と、親は絶対に嘘を、つかないだろうとか・・親は、こうあるべきものを、勝手に彼女は、想像したわけですね・・理想の親に。

 

だけども、理想の親に、会ってないと・・自分が、お母さんに対して嘘をついているという・・常に怯えがあるんです。

 

だから、彼女、常に不安感・・心理学で、「基本的不安感」ですね。
それは、親と違っている自分を知っているんです。

 

でも、当然ですよね・・うん、それさえも、許されないっていうように縛り付けたんです。

 

そうなってくると、彼女自身が、自分っていう存在がわからないんです、どれが、本当かどうか?

 

そして、一時は忘れてたんですね。何故かっていうと、だんだん、だんだん、さっき、あのぅ、先週も言いましたけれども・・

 

親が、年取ってくる・・自分はある程度、その力のつく、社会的地位になってきた・・

 

それで親は、ある程度は・・暗黙の地に、ついてくるのです。
その時に、初めて、20代・・20年、30年単位の、親子関係が、彼女は消えたと思ったんですね。

 

はい・・ところが、今回の相続で、ムラムラっと、お母さんが、欲と、お母さんの本性が出た時の会話が・・幼児期と同じだったんです。

 

だから、相続の問題ではないんです。

 

どうしてお母さんは・・こうして・・この歳になってまでも・・わたしを抑えつけるかと・・

 

つまり、完全に親子逆転になってきて、彼女の地位に、有利になってきたんですね。

 

でも、親は絶対に納得しないんです。

 

そうすると、親が本当に強くなってきますと・・牙を出すと、トラウマですよね。

 

彼女自身が、怖くなって・・今日親と、対決するっていっても、できなくなるんです。

 

それが、怯えです。

 

切り捨てる

今は、このお嬢さんが、これ以上、心理的に抑圧で・・自分自身に病気になって欲しくないので・・切り捨てる・・

 

切り捨てるっていう意味は、なにかっていうと、この相続税だったら、お母さんに、任せると・・
で、今、わたしは本当に、親孝行してるんだなって・・
わたしが、これだけ苦しんだのは・・親を思う気持ちがあったんだと・・

 

これからは、わたしは・・自分の足で立っていくっていう・・強さをですね・・身に付けて欲しいってことです。

 

たぶん、お母さんは・・あなたが、強くなればなるほど・・あなたが一番怯える言葉を使うと思います。

 

【男性アナ】
ああ、お母さんの方がね・・

 

【大原敬子】
うん、使うと思います。
その、お母さんが、言葉を使った時に、あなたがどのように、頭で・・あ、そうか、変えるかっていうと・・

 

「あっ、怯えている、お母さんは、昔と違う、まだ、怯えている」
この、怯えているお母さんを、とどめを刺すか、一生後悔するか、怯えてるとわかれば・・わたしを許せるか、あなたの頭の中で、コントロールして欲しいんです。

 

すごく今日、きつい言葉を言いましたけれども・・ぜひともですね、人生、後悔っていうのがあるんですよ。

 

ですから今は、お母さんに・・弱くなったお母さんを、あなたが、上から見下ろす形で、見て欲しいなと思いますけど・・

 

【女性アナ】
いかがでしょうか、またね、更に悩みが出てきましたら、また、こちらの方に、相談寄せていただきたいと思います。

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