息子を可愛いと思えない
ラジオネーム：銀杏の葉さんからの相談
私には6才の息子と、6ヶ月の娘がおります。
息子が生まれるとき私は、未婚の状態で出産を決意したのですが、お医者さんからは「女の子ですよ」と聞いていて、女の子が欲しかったからでした。
ですが、生まれたのは男の子でした。
産んだ時に医者からは、希望とは違う性別のお子さんを、生まれたお母さんに、また、たまに愛情の持てないお母さんがおられるのですが、かわいいですか、というふうに聞かれて、かわいいと思えなかったけれど、自分の産んだ子を、かわいいと思えないなんて、人間失格みたいに思えた私は、「はい、かわいいです」と嘘をついてしまいました。
顔を見るのも嫌
その時は、まあ育てていれば、そのうち可愛く思えるようになると思っていました。
今でも、息子に対しては、可愛いとは思えません。
娘はすごく可愛いと思えるんですが、息子を育てているのも同情だと思います。
ですが、最近は、嫌でたまりません。
顔を見るのも嫌で、すぐに、「自分の部屋で遊んどけ」と言ってしまいます。
言うことを聞かないときには、家から出してしまいたいくらい、むかつきます。
こんな私は、精神的におかしいでしょうか？
2016年11月30日放送のSBC信越放送の『らじカン』(毎週月-金 14:05-18:15)の水曜日のコーナー『敬子と佳子の子育て相談』、テレフォン人生相談でお馴染みの、幼児教育研究の大原敬子先生のお悩み相談。
息子を通して感情のコントロール
【大原】あのぅ、すごく、一見、見るとですね、なんと乱暴なお母さんだと思うんですけれども、こうしてわざわざ相談に来るって事は、結局、心の中の細やかさ、ああいうことと、もう一つは、自分の本質ですね･･
あの、本意を･･知ってるんじゃないかと思っているんですね。
で、今日これ非常に、あのぅ･･えー、文章、粗いんですね。
ですから、2つのパターンで･･
1つは、私は、おかしいんでしょうか？って言うんですけれども･･これがですね、旦那さんが、最初の男の子と、後の女の子が違っていた場合には、まあ、いえいえ、おかしくじゃなくって、最初の旦那さんの子供だから、この息子嫌いだって･･ま、理屈は、単純で、もうこれで終わるんです。
問題はですね、この旦那さんが同じ旦那さんで、で、えー、5歳の時に、まあ赤ちゃん･･5歳の男の子･･から、えー、6ヶ月ですかね？
っていうことは、４年半、離れていますね。
その関係が、同じ男性とすると･･話しはまったく違ってくるんですよ。
これは、どういうことかって言いますとね･･まず、このお嬢･･女の･･お嬢さんとしましょうか･･言ってる事が、非常にね･･複雑に考えてるんですね。
自分の感情のコントロールですね･･息子によって、通してるんです。
一つはね。
説明しますね。
で、2つ目はですね、夫の関係が･･上手く、いっていないんじゃないかなと、思っているんです。
で、3つ目は、この息子さんが･･今の、自分の心の中の、夫であり、父親であり、母親であるっという、親子逆転を･･無意識にしてるんです、この方は。
【アナ】え？息子さんが？
【大原】そう。
【女ア】親･･親であり、夫であり･･
【大原】そうです。
【女ア】え？
【男ア】それは･･
【大原】どういことかって言いますとね、まず、この方の言っている、文章です･･事実。
【女ア】はい。
【大原】わたしの･･人間失格と思われたら嫌だ。
【女ア】ああ･･
【大原】他者に気にしてますよね。
【アナ】はい。
【大原】この書き方です、子供に対して･･
【女ア】ええ。
【大原】わたしが･･人柄、人間失格と思われたくないっていいうの･･
ということは、そういうことが、あり得ると、他者は見るだろうってことです。
人間は、自分がやってることを、思ってるから、他者をそう思うんですね。
だから、彼女は、そう思ってるんです。
人間失格の心理があるってことですね。
で、次は、育てて、いれば･･
「てて、いれば」です。
いつか、役に立つだろうです。
っていうことは、この息子さん、ぜひとも、お手紙いただきたいんですけども･･
この子供が、できた時に･･すぐに結婚したならば･･
この息子さんは、大事にしてるはずなんです。
【男ア】うん･･
【女ア】あ、未婚の状態で、出産、最初＆％してますからね。
【大原】そうです･･ということは･･子供を産んだとしても･･
なかなか、結婚できなかったんではないかと･･
このトマトが、いつかね、実がなれば･･きっと、いいことがあるだろうって感じ。
だから、この息子ってもんが、自分･･の、その、一つの絆･･相手との･･
【女ア】ああ･･繋ぎ止めておける･･
【大原】そうそう、だけれども、そこにまた、二重の被せがあるんです。
女の子だったら、わたしは産んだと決意したと。
【女ア】ああ、そうですねぇ。
【大原】男の子っていうのは･･今、夫婦仲、上手くいってますか？っていうのは、こういうことなんですね。
俺が、勝手に産めと、言ったじゃない･･言ったんじゃないと･･彼が言った場合にですね。
わたしだって･･男の子だったら、産まなかったわよって。
でも、あのドクターが、女の子だって言ったから、わたしは決意したのよ。
【女ア】ああ、言い訳というか･･
【大原】そうなんです･･と、とれるんです。
これが彼女の、非常に文章の、その、巧妙な、自分の真意ですね。
【女ア】へぇ･･
【大原】で･･育てているのも、いるうちに、同情が出るだろうと･･こんなことは、あり得ないんですね。
ってことは、彼女の発想が･･彼と、こういう子、育ててればね･･きっと、わたしに対しても、同情がくるんじゃないかって、投影です。
【女ア】ああ、その、あのぅ･･その時は、結婚できなかった人･･
【大原】そうです。
･･ということは、是非とも、これ、わたしが間違えてる可能性もあるんですけども･･
人間が、無意識に使った文章･･無意識の言葉、今日、一瞬、どもってしまいますけども･･
すごいショックだったのは･･ひとひねり･･ふたひねりぐらい、ひねってるんです。
【女ア】この方が？
【大原】そうなんです･･だから、最後まで、わたしが心配なのは、この方が･･わたし一体、なにを求めているか、わかんなくなるんじゃないかなと思うんですね。
【女ア】ああ、最終的に、何が、なんだか･･
【大原】そうなんです。
【女ア】わからなくなっちゃう。
【大原】もっと言えることは･･この、方が･･結構、なに、隣の部屋に･･あそん･･
【女ア】自分の部屋で、遊んどけ！･･って･･
【大原】･･どけ？･･遊んどけって、大雑把な言い方をしてますね･･荒っぽく。
言い方が、反抗の時に･･手を･･振り上げることはないんです。
【女ア】あっ･･
【男ア】ああ･･
【女ア】そうですね、言う･･言う･･言ってるだけってことなんですかね？
【男ア】まずは、自分の目の前から、消えさせて･･
【大原】
できないんです。できないのは、なにかっていうとね、人間とはね･･この子のおかげで･･この子を見ると･･
あの、なかなか結婚できなかった憎しみと･･
苦しさと･･
この子のおかげで、結婚できたって知ってるんです、両方彼女が･･
【女ア】ほうう…
【大原】で、反抗が出ると･･あの時に、彼がなかなか結婚しないと、彼への憎しみがでるんですね。
もたもた、したりすると。
このもたもたが、彼に似てるんだわって･･
【女ア】息子さん･･ちょっと･･可哀想だな･･
【大原】
それと･･父であり･･そういうことなんです。
【女ア】
全部、投影されちゃってて･･
【男ア】ええ。
【大原】そうなんです･･それが･･不思議なことは、大雑把な彼女が、この子に対して･･
折檻してないんですよ。
【女ア】うーん･･手は出してないんですね･･はい。
【大原】何もできない･･だから、見たくないから、部屋へ行けって言うんです。
見たくない、避けたい。
なぜ、避けるか？･･自分の中に、本心知ってるから。
この子によって、結婚できて、今の生活があるってことですから。
だから、今の生活は、この男の･･子によって、かかってる。
この男の子が、今のあなたの、エバっていられる･･土台を築いた子です。
その最初の原点の、知恵をですね、あなたの生きる知恵の･･知恵、良いも悪いも知恵ですね。
それを、忘れてしまってはいけない。
都合よく忘れてしまうってことは･･都合よく、生きてく･･誰にでもありますよね？
その時、一番大事なことは、子供が、都合よく、あなたを捨てるってことですよね。
【男ア】んん･･
【女ア】ああ･･そうですか･･間に合いますか、まだ？
【大原】あの･･さっきも、あの冒頭で申しましたけど･･救いは･･相談に来たってことですよね。
【女ア】ああ･･
【大原】変だってことですよね。
【男ア】あ、自分が、普通でないこと、わかった時から･･そうなんですね。
【女ア】ああ･･自分がね、なんか･･あああ･･
【大原】わかってるんです、だから、自分が、なーんか･･こうしちゃってるけども･･違う、もう一人の自分が、冴えてるんじゃないかしら？
【女ア】ああ･･
【大原】違うんじゃないの？って･･だから、わたしのやってることが、変だって、一貫性がない、子供･･一番わかるの･･男の子と向かっている、その一貫性のない自分を、気づいたんじゃないかと思うんですよ。
だからもう、全然、間に合います。
【女ア】ああ、よかった･･
【男ア】気付いた自分をね、大事にするってことですよね。
【大原】そうですね、はい。
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