テレフォン人生相談

テレフォン人生相談2015年5月25日(月)加藤諦三&大迫恵美子。母が亡くなり独身の兄が遺産相続し他の兄弟姉妹は相続放棄することに同意しているが、兄が亡くなると国庫に帰属すると聞いた相談者が、それは困ると相談。ずっと続いてきた「家」「土地」「お墓」を守っていきたいという考え方。兄弟姉妹でも考え方は異なり、売って兄弟姉妹で等分に分けてもという意見もある。大迫恵美子弁護士が、これまでの弁護士としての体験・経験から問題を先送りにしない方法をアドバイスします。
加藤諦三氏の〆の言葉「人生は予想もしないことが起きてきます。あまり先まで考えると決断できません」

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パーソナリティ:加藤諦三
回答者:大迫恵美子(弁護士)
相談者:46歳女性 夫50歳 長女22歳 長男19歳 次女14歳 同居の義母79歳 ①長兄48歳②本人③次女④次男

家・土地・お墓を継いでいくこと

相談者の実家の話し、実母が亡くなり父は10年以上前に他界、兄弟姉妹4人(兄、相談者、妹、弟)が土地と建物を相続することになったが、長兄が母とずっと同居していてくれて、長兄以外の他の3人は、相続放棄して長兄が相続すればいいと思っている。

長兄は独身で子供がいない。先々の話し、自分達が相続を放棄した場合、兄が亡くなるとどうなるのか?一旦放棄すると、兄の財産は国の物になる(国庫に帰属する)と聞いたことがある。それは困る。

弟が継げばいいと思っている相談者。これは詰めた話しでもないし、みんなで話し合ったわけではないが、各自に確認すると兄に母のことを看てもらっていたので反対する者はいない。

独り身で結婚の予定はないが、48歳なので問題はこれから結婚するかもしれないということ。今、それを考えるのも失礼かなとは思うが、兄はカラダが弱く、もしかしたらあまり長くないかなと考えてしまう。

それはそれとして、自分達兄弟が事故に遭うかもしれないし先に逝ってしまうかもしれないし、どこでどうなるかわからない。
ただ、ずっと続いてきた「家」とか「土地」とか「お墓」とかが、相続放棄したことで国の物になるのは困る。

弟に全部相続してもらって、という思いはあるが、確認はとれていない。そんなことをしても弟の方が先に逝く可能性だっていくらでもある。ただ、国の物になるのだけは困る。

大迫恵美子アドバイス

「」
お母さんの相続については、長兄に相続させるために他の兄弟皆が相続放棄。
すると、お母さんとの相続の関係では、3人の兄弟姉妹はいなかったことになるので、お母さんから直接お兄さんが相続することになる。

問題を先送りにすると、揉め事を積み重ねていく

心配している、長兄が結婚せずに亡くなってしまった場合どうなるのか。
独身の長兄が他界し相続が生じた時には、他の兄弟姉妹が相続人となる。

相続の順番は、子供がいれば子供、子供がいない時には、配偶者と親、親がいないときには、奥さんと兄弟となる。
また、奥さんがいなければ、親と兄弟、親がいないので兄弟が相続することになる。

相続の問題では、子供が相続しないような場合、非常に錯綜するので、権利関係については、遺言とかで整理しておくことが望ましい。

実家の苗字を名乗っているのが、お兄さんと弟だから、その二人のどちらかに「家」を継いで欲しいが、出来れば結婚している弟が継いでくれた方がいいと相談者。妹も相談者も嫁いだ先(お墓)に入るだろうから、そうすると「お墓」を見る(守る)人が弟以外にいなくなってしまう。

お墓を誰が守るかという話は、普通の民法の土地や建物を相続するのとは、ちょっと違う考え方によっているのだが、一つ考えて頂きたいのは、お兄さんが何時亡くなるかによって、状況は非常に変わる。

弟夫婦には子供がいない、このままいなければ、相談者にも妹にも子供がいるので、誰かが養子になったらいいか、とそこまで考えている。妹は無理して守らなくてもいい、なくなるならなくなるでいいと言っている。兄弟姉妹で温度差はあるが、全員が兄が継げばいいと思っている。

後々までずっとお墓を守っていくという思いは相談者が一番強い。

例えば、長兄が亡くなった時点で、既に相談者が亡くなった後であったら、代襲相続と言って、相談者の子供達が、本来、相談者が相続する分の3分の1ずつ3人が相続することになる。

その場合、相談者の子供3人が存命仲の妹弟と相続することになるが、妹と弟も既に亡くなっていたならば、相談者の子供達と妹の子供達の従妹同士で相続人となる可能性がある。
こうなると非常に錯綜した状態が生まれる。

そのような段階で、「苗字が違うから私はいらない」と言うのかどうか、あるいは苗字を継いでいるからと、苗字がどうかということだけを基準に考えようとすると、たちまち違う状況が生まれる可能性の高い家族である。
このような場合、無理に弟が相続してしまうようにしておいても、無理かもしれない。

弁護士の経験と立場からすると、お母さんが亡くなった段階で、この不動産が孫の代で争われることになると、非常にドライな話になる可能性が高い。

子供達が結婚して奥さんがいたりご主人がいたりすると、その方の意見も入ってくるので、苗字が違うから遠慮するということになるかどうか、わからない。

「家」を残す方向であれこれしても、おそらく、問題が起きた時には、違う状況に置かれていると思う。むしろそこは、色々考えて、生きている個人の人にとって、どうなのかということを基準に考えた方がいい。

その「家」に住むのが、お兄さんが良いのであれば、お兄さんが住むべきだし、誰かが守るとか守らないとか抜きにして、相続財産ということを考えた時には、等分に売って割ってしまうこともあり得る。
そうなって構わないという兄弟もいるが、割と相談者が「お墓」を守りたい思いが一番強い。

あなたが非常に頑張って、この家を残す決意をしたとして、その中で誰かが我慢したりしなかったりということがあって、この問題を先送りすると、そこで前の代で我慢したとかしなかったとか、ということが噴き出してきて、どんどん揉める要素を積み重ねていってるような感じになって、しかもその時、揉める人が誰かと言うと、我慢した方がいいと言っていた代ではない人達なので、剥き出しの、何々家とか関係ないよ、と言うような時代に、積み残されていっている。

今の段階で、あなたの方が無理をして、残さなきゃいけないと頑張ることが、後々に良い結果になるかどうかはわからない。争いの種を残すことにもなるかもしれない。

皆にとって、最大公約数、この辺のところが一番いいんじゃない、といった話をするのがいいのであって、何が何でも、何々家の家と墓は残さないと、亡くなった方に申し訳ないということだけで話をすすめると、兄弟姉妹の間がきしむ可能性がある。

私の願いで弟と思っても、弟にとっては負担になることでもある。お嫁さんの意見を抜きには考えられない。
相続は、色んな人の気持ちが入ってくるので、あなたは肩に少し力が入っているなと感じた。

加藤諦三のまとめ「柔軟に考えた方がいい」

お墓についての考え方も、時代によってどんどん変わってきている。
相談者のように考えている人もいれば、急速にその考え方を失くしている人もいるので、その辺のところは、もう少し柔軟に考えた方がいいかと思う。

管理人のちょっとひと言

今回のテレフォン人生相談は、遺産相続のお話ですが、一般的な相続のお話しで、とり立てて問題にするようなことではありません。
なのにどうして、スタッフがこの相談内容を選択したのかを考えてみました。

少子化の現在、今回の相談内容を他人事だと思った方は少ないのではないでしょうか?
もしかしたら、相続の話しなので、こんな簡単なことと、聞き流してしまった人もいるかもしれません。
でも、この問題、けして他人事ではありません。

苗字を継いでくれとか、家や土地を継いで欲しいとか、そう言われても子供一人の家はどうするのか?(子供がいない家もある)
勤め先が、生まれ育った場所からかなり遠い、なんて方、ちょっと廻りを見まわしてみると、たくさんいます。

個人の人生観の事でもあるので、他人が口を挟むようなことではありませんが、ほとんどの方が、当事者になる可能性が大きい。

大迫恵美子弁護士は、先送りせずに、自分の代で解決をと言っています。
自分が死んだ後のことだからいいとか思っていると、長生きしてしまい、見たくもない身内の骨肉の争いに巻き込まれる可能性だってあります。

あなただって大丈夫じゃないと、人生相談から問題提起されたんじゃなでしょうか。

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