テレフォン人生相談 2020年9月11日(金)
パーソナリティ:加藤諦三
回答者:大原敬子(幼児教育)
「今、闇の中でもがく若者達」22歳の男性から、母が中国人ということで、小学校でイジメに遭い中国に留学中、コロナ禍のため帰国中だが、死ぬことが怖くなり吐き気もするという相談。
相談者は22歳男性 独身で中国へ留学中 父(日本人)母(中国人)と一緒に暮らしている
加藤諦三氏の〆の言葉『人間の唯一の義務は自分自身になる事、それ以外の義務はありません。』デヴィッド・シーベリー
目次
母親への固着
加藤諦三:もしもし?
相談者:もしもしよろしくお願いします。
加藤諦三:はい、テレフォン人生相談です。
加藤諦三:最初に、年齢を教えてください。
相談者: 22歳です。
加藤諦三:20・・2歳・・まだ独身です・・か?
相談者:はい、独身です。
加藤諦三:ご両親と一緒に暮らしてんの?それとも1人・・暮らし?
相談者:外国に留学してましてぇ、
加藤諦三:あっ、今、外国、留学中・・はい。
相談者:はい、ええ、ちょうど・・今ウイルスの関係で、日本に居て、親と暮してます、今。
加藤諦三:差し支えなければどこの国ですか?
相談者:中国です。
加藤諦三:中国ですか?
相談者:はい。
加藤諦三:はい・・それで?
相談者:悩みがですねぇ、
加藤諦三:うん、
相談者:高校の、 2年生の時からぁ、
加藤諦三:うん、
相談者:死ぬのが怖くなっちゃったんですよ。
加藤諦三:死ぬのが怖くなった?
相談者:はぁい。
加藤諦三:はい。
相談者:人っていうのは、誰でも・・死ぬじゃないですか、
加藤諦三:はぁい・・
相談者:突然その日ですねぇ、なぜかぁ・・思っちゃったんです、ああ、人は・・誰でも死ぬもんなんだなぁ・・って、それから、
加藤諦三:ええ、
相談者:勉強ときとかぁ・・お風呂の時とか、寝るときとかも・・ちょっと怖くなっちゃってぇ、
加藤諦三:はい。
相談者:吐き気がしたりとか、
加藤諦三:はいはい、はい。
相談者:それが、今回帰るまであったんですけど、
加藤諦三:はい。
相談者:今は、外でウイルスとかあるじゃないですか、
加藤諦三:はい。
相談者:将来、仕事が見つからなかったらどうしようかなぁとか、死ぬことを考えると、息苦しくなっちゃったんですよ。
加藤諦三:はいはい。
相談者:はぁい、それでぇ・・
相談者:メンタル的な、死ぬのが怖くて、
加藤諦三:うん、
相談者:アドバイスをいただきたいなぁ・・という、
加藤諦三:うん、中国に行ったのはいつですか?
相談者:中国に行ったのは、中学2年生ですね。
加藤諦三:中学2年生?
相談者:中学3年生終わったあとに、卒業しまして、2年、ちょっとアメリカの方に行ったんです。
加藤諦三:うん、
相談者:その後に、また戻って、高校2年生から、ここ6年を、中国で、過ごしてます。
加藤諦三:中学校2年生の時に中国に行った理由っていうのはなんですか?
相談者:わたしの母が、中国の方で、
加藤諦三:うん、
相談者:学校で、いじめられたんですよ、ハーフだから。
加藤諦三:はい、はい。
相談者:「お前は中国人だ」「だから悪い奴だ」・・って言われてぇ、
加藤諦三:うん、
相談者:いじめられてぇ、
加藤諦三:うん、
相談者:スゥゥ・・小学1年から、中学1年・・までを日本で過ごしたあとにあのぅ・・じゃあ、もう留学しようっていう・・決意をして行きました。
加藤諦三:きょうだいは?
相談者:きょうだいはいません。
加藤諦三:きょうだいいない?
相談者:はい。
加藤諦三:きょうだいはいないけれども、お父さんお母さんあなた3人は、
相談者:はい。
加藤諦三:すごく、団結していて、家族・・の、結び付きは強いですね?
相談者:まぁ特に母との、関係が強いですね、自分は、
加藤諦三:強いですよねぇ。
加藤諦三:でぇ、吐き気・・って言いましたけれども、
相談者:はい。
加藤諦三:お医者さんに行って、医学的には、原因はないんですよね?
相談者:息苦しさを感じてからぁ・・
加藤諦三:うん、
相談者:行って調べたとこ、なんにも問題がない・・って、
加藤諦三:何も問題はないわけですよねぇ、
相談者:はい。
加藤諦三:だから、吐き気も、息苦しさも、
相談者:はい。
加藤諦三:心の問題でぇ、
相談者:はい。
加藤諦三:肉体的な、問題ではないですからねぇ、
相談者:あっ、はぁい、心の問題です。
加藤諦三:問題ですよねぇ、
相談者:はい。
加藤諦三:でぇ・・その原因っていうのは、あなたは自分ではわかってんの?
相談者:高校2年生ときに、60代の、老人の先生だったんですよ、あのぅ、
加藤諦三:うん、
相談者:でぇ、その先生が特に好きでぇ、
相談者:いじめもないし、その頃でしたねぇ、
加藤諦三:そのときあなた解放されたんだよね。
相談者:うん、そうですねぇ、その前までは一切ありませんでしたね、逆にもう・・こんな辛いならもう・・死んじゃったほうがいいんではないかって・・だから、
加藤諦三:うん・・つまりいじめられてるときは、
相談者:はい。
加藤諦三:死ぬのが怖くなかったんですよ。
相談者:そうですねぇ、はい、怖くなかった全然もう、逆に死んでやりたかった・・くらいですよ。
加藤諦三:うん、
加藤諦三:だからまったく違うんだけれども、
相談者:はい。
加藤諦三:実は・・あなた自身の口からちょっと言・・ってもら・・ったほうが・・いいなと思って、質問してたんですけれども、
相談者:はい。
加藤諦三:原因は、
相談者:はい。
加藤諦三:お母さんです。
相談者:はぁい?
加藤諦三:原因は、母親です。
相談者:母親ですか?
加藤諦三:あなたが一番、固い結びつきを持っていた母親です。
相談者:なんでですかそれは?
加藤諦三:だから最初に・・母親との関係、家族との関係は強かったね・・って言ったのはそこなんですよ。
相談者:でもなぜ母親が、あのぅ、わたしが怖くなる原因なんですか?
加藤諦三:あなたが、実は、
相談者:はい。
加藤諦三:小学校6年の頃とは違います。
加藤諦三:母親固着から離れて来て、
相談者:はい。
加藤諦三:その最愛の人間に対する、最大の憎しみがあなたの中に生まれたの。
相談者:憎しみですか?
加藤諦三:そうです。
相談者:でも最愛でしょ?最愛なのになぜ憎しみが、生まれるんですか?
加藤諦三:フロイドが、
加藤諦三:人間は、
相談者:はい。
加藤諦三:苦しみたがる。
加藤諦三:「always want to suffer」って言ったの、
加藤諦三:人間は、常に苦しみたがる。
・・
相談者:苦しみたがる、
加藤諦三:ところが,
相談者:はい.
加藤諦三:人間は,
加藤諦三:わたし楽しい、
相談者:はい。
加藤諦三:人間は、意識と無意識が違うんです。
相談者:はい。
加藤諦三:だから、あなたが、母親は最愛の人です。
相談者:はい。
加藤諦三:最愛の人に対する最大の苦しみって、これは人間の矛盾なんです。
相談者:じゃあ先生、どうすればいいんでしょうか?わたしは・・はい。
加藤諦三:あなたは、
相談者:はい。
加藤諦三:自立することです・・母親から、
相談者:でも自分は今、大学も、あのぅ・・単身で行ってますし、
加藤諦三:うん、
相談者:自立は・・したってことはないってことですか、これは?
加藤諦三:だから・・そこが問題なんです。
相談者:はい。
加藤諦三:これはフロイドが、
加藤諦三:人間・・として生まれたら、共通の課題が、オイディプスコンプレックス・・って言ってんの、
加藤諦三:それとおんなじように、
相談者:はい。
加藤諦三:人間が生まれたら・・どうしようもなく、対抗と、成長との、
相談者:うん、
加藤諦三:葛藤の中で、成長してく以外にないんです。
相談者:はい。
加藤諦三:でぇ、あなたの場合は、特に、
相談者:はい。
加藤諦三:そのことが、明瞭に、出てきたような、
相談者:はい。
加藤諦三:運命を・・に、なったんです。
相談者:はい。
加藤諦三:ですから普通の人以上に、母親との関係は深いです。
相談者:はい。
加藤諦三:同時に、自立していくとき、
相談者:はい。
加藤諦三:最愛の人に対する、最大の憎しみっていうものを乗り越えて、
相談者:はい。
・・
加藤諦三:最愛の人だけになる。
・・
相談者:はい。
加藤諦三:本当に、自分が自立したときに、人間っていうのは、
相談者:はい。
加藤諦三:その矛盾を、克服できるんです。
相談者:はい。
加藤諦三:その苦しみを、体験して乗り越えるたんびに人間は、成熟して行くんです。
相談者:はい。
加藤諦三:でぇ、今あなたは・・その最大の成熟をする・・機会なんです。
相談者:ズッ・・先生、ずっとねぇ、あのぅ(涙声)・・なぜ人は生まれて人生というものを過ごさない・・っていけないか・・っていうと、を、聞きたくてぇ、なぜかと言いますとねぇ(涙声)、あのぅ・・みんなが、死んでいくじゃないですか、絶対いつかは、
加藤諦三:うん、
加藤諦三:僕が言っているように、1つ1つ人生の課題を乗り越えていけば、
相談者:はい。
加藤諦三:死は成熟ですから、
相談者:はい(涙声)。
加藤諦三:老いじゃないんですよ。
加藤諦三:成熟して、
相談者:はい。
加藤諦三:喜んで、
加藤諦三:満ち足りて・・あの世に行けるんです。
相談者:はい。
・・
加藤諦三:いいですか?
相談者:はい。
加藤諦三:秋になったら、
相談者:はい。
加藤諦三:葉は精一杯、
加藤諦三:紅葉してぇ、
相談者:はい。
加藤諦三:散って行くんです。
相談者:はい、散って行きます。
加藤諦三:満足して、
相談者:はい。
・・
加藤諦三:そいで春になると、
相談者:はい。
加藤諦三:若葉になって出てくるんです。
相談者:はい。
加藤諦三:ところが、
加藤諦三:精一杯、秋に咲かなかった人は、
相談者:はい。
加藤諦三:散るのが怖いんです。
相談者:はい。
加藤諦三:精一杯生きれば、
相談者:はい。
加藤諦三:満足して死んで行くんです。
相談者:はい。
加藤諦三:あなたは、たまたま、
相談者:はい。
加藤諦三:人生のいろんなことを、味わってるから、
加藤諦三:あなたは今、死ぬのが怖くなっちゃった、それは、
相談者:はい。
加藤諦三:本当です。
相談者:はい。
加藤諦三:どうしましょう・・って、
相談者:はい。
加藤諦三:死ぬのは怖くなくなります。
相談者:はい。
加藤諦三:母親に対する最大の憎しみも、今度は憎しみは消えていきます。
相談者:はい。
加藤諦三:きちんと、
加藤諦三:人生の課題を、乗り越えて行けば、
相談者:はい。
加藤諦三:それでは・・回答者の、幼児教育研究の、大原敬子先生に、お話いただきます。
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