テレフォン人生相談2019年6月7日(金)
パーソナリティ:今井通子
回答者:三石由起子(作家・翻訳家)
48歳未婚女性から、小5の時に兄弟から性的虐を受け15歳の時に家を出る。寮のある学校、会社企業に入りそこから学校・仕事へ行く。昨年、癌が発覚し、以前の職場からは退職勧告通知が毎月送られてきた。その都度、復帰願いを書くも精神的に辛く辞めることに。今の職場は病気を理解の上で採用してもらうも、結果的に配慮がなされない状況。癌治療は金銭的問題で途中で中断し緩和ケア療法をしている状態。仕事の負荷が重く、医者から鬱かもと言われる。右耳は中耳炎、左耳は突発性難聴、眠れなかったり音が聞き取れなかったりで、職場のこの環境に自分の身を置いていいのかどうか?癌治療中の少しの期間、生活保護を受けてもいたが、将来的にそうなる可能性も覚悟している。
目次
この先どうしたらいいのか?
昨年、癌が発覚、手術して先月治療が終わる。
以前の職場からは、退職勧告通知が毎月送られてきた経緯があり辞めることに。
がん治療が落ち着き(その間、生活保護のお世話にもなる)、新しい仕事に就く。
あらかじめ治療の説明をし採用してもらったが、仕事の負荷がだんだん重くなってきて困っている。
48歳女性、結婚はせず一人暮らし。
父親は早くに他界、母がいるが幼少期に性的虐待を受け、15歳の時に家を出る。
四人の兄の内、三男と四男から長年にわたり性的虐待を受けてきた。
「タヒにたくなるほど辛かった」
始まりは小学校5年生の時、週に3日4日、寝ている時に上に乗っかってきて、それが5年間続いた。
寝ているところ、布団の中にゴソゴソと手が入ってきて、子供心になんだろう?と思って寝た振りをしていたら、胸をまさぐったり、触られて、怖くなり声が出せなかった。それがずっと続き、どんどんエスカレートして、何回も、何回。
寮のある学校、会社企業に入れてもらうことが出来て、寮生活をしながら学校へ行き、仕事もしていた。
その後、職はいろいろと変わったりしている。
10年ほど病院に勤めており、その時に癌が発覚、体力仕事だったので職場から毎月退職勧告通知(今月をもって退職とみなす)みたいなのが送られてきた。復職願いの手紙を毎月書き、長く続けてきたが精神的にまいってしまう。それは去年、今年の出来事。
入院、手術をし退院したが、いろんな事、今後の事は病院の先生と相談しながら決めてきた。今後何かあった時、自分自身すごく不安、誰も頼る人がいない、家族がいない。
先月、経済的な問題で治療が終わる。最後まで治療できず断念することに。
今後は、経過観察ということでバックアップしていただけることにはなっている。
今の職場、病気をわかったうえでの採用だったが、病気の事が全く理解されていない状態で負荷をかけられている。
1週間に3日の勤務、朝の9時から夜の9時までというお願いを会社に飲んでもらったはずが、夜、毎日入ることに。
お昼の12時から夜の9時までとか(おそらく、次の日の)、朝の9時から夜の9時とか、基本、9時に終わるというのがベース。
朝起きて、8時間の仕事と思っていたが、入ると部署を移され、夜ベースの仕事だった。
仕事もわからないことは横並びの人達に聞くのではなく、管理職に聞いてくださいと言われている。
しかしその管理職の人たちがバックアップしてくれるかといえばそうでなく、人員も少なくスキルもない状況。
抗がん剤の副作用で、頭の回転がだいぶ鈍くなっており、仕事のわからない事は、随時、誰かにそばにいて教えて欲しいが、隣同士で話をすると、『厳禁です』という雰囲気で、とても仕事がしづらい。
癌の治療の後、緩和ケア療法に入り、先生にいろいろ話を聞いてもらって、鬱の傾向があるかな・・ということで、精神科にかかろうと思っている。
耳は音が二重三重に聞こえる時があり、右耳が中耳炎、左耳が突発性難聴ということで、静まりかえったところへ行くと、キーーンとなり、うるさくて眠れなかったりするし、賑やかなとこへ行けば、上手く音が聞き取れない。
こういう職場の環境に自分の身を置いておくことがベストなのかどうか?これから先、どうしていったらいいのか?
相談できる人が誰もいない。
三石由起子アドバイス
大変だなぁ・・という感想しかないと三石由起子。
鬱が進んだり、耳の病気が悪くなったりしたときに、(今の職場を)辞めざるを得なくなる。
それは、もったいない気がする。
そういう時、辞めた後、何が出来るかと思っても出来ることは少ない。
だから気力のあるうちに、何か出来ると思っている間に、仕事なんか辞めてしまえばいい。
問題は、仕事を辞めたとして、食えるか食えないかということ。
情けない話、がん治療を約1年半行ってきて、貯金も尽きてしまい生活保護のお世話になっていた。
今後、いつかまたお世話になる時期が来るのかな・・というのは自分の中で覚悟していると相談者。
それがもったいないと三石由起子。
「いいじゃん、(生活保護の)お世話になっちゃえば」
この職場があなたの生きがいだったり、喜びだったり、気分転換になるんだったり、行き帰りに「さぁ面白い事あるぞ」ということでもあれば、続けた方がいいと思うが、今の話を聞く限り収入以外であなたの心が軽くなるというか、いい気持ちになることがないような職場のような気がする。
だから、辞めた方がいいと思う。
先月。上に立つ人が入れ替わった。
新しい方に代わって空気が張りつめるようになり、まったく私語も出来ないような状況。
わからないことを聞いているだけで、向こうの方から飛んできて指摘されるというような状況で、管理でなく監視になっている。
ストレスが溜まっているだけ。
今から改善する余地はない。
ただ、時間の切り売りをしてるだけ。
こういう状態でストレスしかないんであれば、そこまであなたがすることはない。
甘えてしまえばいい。
一つでも、二つでも。楽しいことが見つかるまでは、そう思えばいい。「生活保護いらない」って言える日があるかもしれないと、逆に考えればいい。
病気の治療しなきゃいけないのに、大事な時間をそんなことで切り売りしてもつまらない。
切り売りどころか縮めているだけじゃないのか?
独りで生きてきて、その覚悟はご立派だと思うが、またいつかお世話になるかもしれないって、それ逆でいい。
今こそお世話になる時じゃないですか?
今が一番キツイって感じがする。
だから一つでも二つでも楽しいことを見つけないと好転しないような気がする。
元気な時は趣味があったと相談者。
今は、家に帰って来てもテレビも見れないような状態になっている。
要するにストレスで体がやられているのに、心までやられることない。
それで、結局、どんどん、どんどん悪くなって倒れて、結局働けませんでしたっていうことになったら大損。
あなたもっと自分を大事にしてよ。
すぐに辞めることをお勧めする。
甘える時は、甘えなきゃダメだよ。
そういうアドバイスを下さる方が周りに一人もいなかったので、なんかちょっとホッとしましたと相談者。
もういいんですよ、休んで。
もうちょっと元気になるまでせめて。
今井通子まとめ
少なくともこの職場は辞めた方がいいと思う。
前の上司からの申し送りが、はっきりと伝わっていない可能性があるし、普通の人扱いになってしまっている可能性もあると思う。
今のこの上司がいる限り。あなたの居場所ではない。
なので少なくともこの職場は辞めた方がいい。
どうしても活力のある生き方をしようと思うのであれば、他の所を探してみたらいい。
「そのつもりです」と相談者。
最終的には、三石先生がおっしゃるように、生活保護に頼っていいだよってことは忘れないで欲しい。
『疲れたら休めるっていう心を忘れちゃ駄目だよ』三石由起子
なにがなんでもがむしゃらに頑張るんじゃなく。
あなた働けるうちは働きたいと思っているんだったら働いた方がいいと思うけど、その場合。あなたに見合った職場を探して欲しい。
コメント一覧
死期が見えてなお、働いて生きようと思う相談者に
いいこと言ったよね ちょっと泣いてしまった
連投すみません
『疲れたら休めるっていう心を忘れちゃ駄目だよ』
”心”じゃなくて、「所」(ところ)ですね。心でもいい気がしますが。
在り処。拠り所
相談者はいい人生送って貰いたい
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