テレフォン人生相談2019年8月19日(月)
パーソナリティ:加藤諦三
回答者:大迫恵美子(弁護士)
32歳女性から、29歳の彼と交際期間2年、1年前に結婚を前提に同棲、半年前にプロポーズ、20日前に結納を交わし入籍1ヶ月前、3ヶ月後に結婚式を挙げる予定。
10日ほど前、彼の方から一方的に婚約破棄される。理由は「生活して行く自信がない」「気持ちが薄れた」
復縁する気はなく、彼から慰謝料とか損害賠償とか、お金で解決、終わりにしたい。
加藤諦三氏の〆の言葉なし
目次
5分で読める今日のまとめ
相談者は32歳女性、結婚する予定だった彼29歳。同棲中で10日前に彼の方から一方的に婚約破棄される。
結婚を予定して同棲をしていた。
入籍1ヶ月前で婚約破棄された。
婚約破棄されたのはおよそ10日前、同棲する前は実家で両親と暮らしていた。
結婚を前提に1年間、同棲している。
1ヶ月前に入籍予定、20日前に結納を交わし、その直後、「わたしと生活をしていく自信がなくなった」「わたしに対する気持ちが薄れてきた」と一方的に言われて、婚約破棄となった。
3ヶ月後に挙式予定だった。
恥ずかしい話、今まで喧嘩をしたことがなくて、約2年の交際期間、彼はわたしに対して不満を持ってないと信じてきってしまっていた。
仲よくしていたはずなんだけれど、相手は、わたしに対して、だんだんと気持ちがなくなっていって、それを見抜けなかった。
22歳の時から10年働いており、職場の人間関係でトラブルになって困ったこともない。人間関係は上手くいっている。
結婚を前提に同棲していたのだが、今から半年ほど前にプロポーズがあったので、自分が予測してない時に婚約指輪を作ってもらい、「結婚してください」という旨の話があった。
同棲期間中にもいざこざはなかった。
特に、今まで過ごした中で、相手から「やっていけない」とか、そういった話はなく、ここまで来た。
今回の事件はまったく理解できない。
もう復縁したいとは思っていない。
一時的な、彼の気持ちの変化、いわゆるマリッジブルーのようなものだとしか思っていなかった。
まさか破談にするとは思っていなかったので、「一緒に頑張っていこう」ということで、前向きになるように声を掛け続けたが、わたしへの思いがないというふうに、言われた。
これ以上、説得しても前向きになることはないので、復縁しようとか思っていない。
精神的にも苦痛になるので、お金で解決、終わりにしたいと思う。
なにかしら慰謝料とか、損害賠償を求めることが出来るのかどうか?
大迫恵美子アドバイス
ー結納も入ってるということですので、社会的にも外形的にも、婚約をしたという形は整っている。
ーそれを一方的に破棄するということについては、破棄する理由、原因によっては、相手の方があなたに対して、損害賠償をしなくちゃいけないということはある。
ー「気持ちが変わりました」ということだけなのか、破談にすることが無理もないということだと、これは損害賠償の請求は認められない。
ーあなたの方に落ち度がないにも関わらず、理不尽な理由で破談にするといことだったのかどうかを、明らかにしなくちゃいけない。
ー「気持ちが薄れてきた」としか言わないということが、本当のところどうなのか?というのは少しわからない。
ーあなたと直接話してるところでは、向こうも事を荒立てたくないので、そういう穏便な言い方をしている可能性もある。
ー「慰謝料を払ってくれ」と言うと、「実は、慰謝料を払う理由はない」というようなことで、反論をしてくるかどうかってところは、もう一つ分からない。
ー向こうの気まぐれとか、無責任な感じとか、場合によっては、他に好きな人が出来たとか、そういうようなことであったりすると、慰謝料の請求はできる。
ー婚約不履行の慰謝料というのは、本当に少ない。
昔は婚約不履行というのは、「女性が傷者になった」という慰謝料。
ーこの頃は、結婚直前までの考えで付き合っていた男性が居るとか、同棲していた男性が居るとかっていうのが、「女性の傷」だと、言われるような時代ではないので、慰謝料の額は少なくなる。
ーあなたの想像している額とは全然違う。
裁判をすればするほど、額は下がる。
ー厳密な法的な意味での慰謝料が、いくらが適当かということになると、離婚の慰謝料と比べると、離婚は一定の婚姻生活があって、婚姻生活は法的に保護されるものだが、それがあったうえでの破談ということで重みが違ってくる。
ー離婚の慰謝料、年数によって事情によって違ってくるが、あまり多くない。
婚約不履行は、それより一桁少なくなると思う。
ーけして金額は多くないので、裁判なんかにせずに、話し合いで決着がつけば一番いい。
ーあなたから話を持ち出してみたら、「気持ちが薄れたどころじゃない、こういうことしただろう」っていうことで、反論があるということは想定しておかないといけない。
ーそれ以外に、3ヶ月後の結婚式場のキャンセルの違約金、結構な金額をとられる。
こういうものの負担を向こうにお願いしないといけない。
ー結納が入った後というのは、精神的な損害はもちろん、慰謝料ということなのだが、それを越えた損害がある。
ーそういう経済的な問題は、スマートに解決しないと、誰が負担するかで泥仕合になってしまわないようにしないといけない。
相談者:彼は借金があるわけではないが、一緒に歩んで行く中で、貯金をしていこうと計画をしていたが、それを上手く貯めれていないことはあった。
ー彼自身がもっていない(お金)のに、お金を取るのは難しい。
それには工夫が必要。
将来にわたって、分割で払ってもらうのか、そういうことを考えないといけない状態なのではないか?
ー「気持ちが薄れてきたから結婚したくない」というのを、この段階で言われるというのは、普通じゃない感じがする。
ー今回は婚約不履行の問題だが、結婚したばかりで、あまり気が進まなかったという若いカップルの破綻を見たことがあるので、どうして今頃そんなことを言うの?というのはある。
ーこの関係は仕方ない。
諦めて別の人生を考えた方がいいと思うが、慰謝料の問題は、精神的損害ということで支払われる金額はとても少ない。
ー上手に話し合いの中で要求する。
それよりも、一番最初に考えなきゃいけないのは、結婚式場のキャンセル料、慰謝料の額より高額になると思うので、そちらをきちんと清算することとか、引っ越し等、いろいろ経済的にある。
ーそういうことの清算を賢くすることを考えた方がいい。
加藤諦三まとめ
ー彼はあなたに関心がなかったんじゃない?
相談者:今となってはそう思います。
それを気付けなかったです。
ー彼が「わたしに関心がない」ってことに、気が付かないということは、彼に関心がない、あなた自身も。
ー自分と別個の人格を持った他者というのを、この別れでもって気が付いてください。
そうしたら、あなたの人生、大きく開けてきます。
ーこれは悲しい事と思わないこと。
いい人生を過ごす為に、わたしが通らなければならなかった体験だと、そういうふうに思った方がいいです。
ーそしたらその分だけずっと、いろんなことに気付いて、実り豊かな人生になると僕は思います。
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