貸したお金を返して欲しい

ラジオネーム、キョンさん、31歳の女性から。
私の悩みは、弟にお金を貸していることです。
私と弟は、 8歳離れた2人兄弟で、母子家庭で育ちました。
私は公立高校卒業後、すぐに就職、給料から一定額を母に渡して、一緒に生活をしていました。

 

弟は、今の経済状況を知ってか知らずか、私立高校への進学を希望、合格はしたものの、母は当時から収入が少なく、やむを得ず、私の名前で国の教育ローンから、 50万円借りることになりました。
私が23歳の時です。

 

当時はわからなかったことですが、母は、脳に障害があり、記憶できなかったり、勘違いや思い違いをすることが多く、そのため、この頃から、生活費を始め、弟の学校のことでお金が必要になると、常に私がどうにかするという状況になっていました。

 

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授業料が払えない

弟の高校のことに関することで貸したお金は、総額いくらになったのか、もう把握していません。

 

そして弟は高校卒業後、県外の国立大学、教育学部への進学を希望。
奨学金などで、どうにかお金を工面して、3年生まで、4年生に上がる際、どうしても授業料が払えず、退学になってしまうと泣きついてきました。
この時に貸したお金も、 20万ちょっとだと思います。

 

そして去年の春、弟は小学校の教師となり、働き始めました。
私は去年の夏ごろに結婚し、今は夫の扶養に入って、バイトしながら生活をしているので、特別お金に困っているわけではありません。
でも、弟に貸したお金は、返してもらいたいと思っています。

 

20代の頃、頑張って働いて稼いだお金、貸すときには毎回大喧嘩になっていました。

 

返せとは言い難い

弟は教師生活2年目、まだ慣れない仕事をこなしながら、奨学金の返済をしつつ生活しているようですし、何よりも、病気の母の面倒を、全部任せてあるので、なんとなく、稼げるようになったんだから、すぐにでもお金を返せとは言い難いんです。

 

でもきっと、私が言わないと、ずっと、返してくれないとも思います。
長くなりましたが、弟からお金を返しもらうには、どうしたら良いでしょうか?
アドバイスをいただけたら幸いです。
よしくお願いします。

 

2016年9月8日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『ジェーン・スー生活は踊る』(毎週月-金 11:00-13:00)にて、作詞家でコラム二スト、人生の酸いも甘いもつまみ食いしてきた、ジェーン・スーが、リスナーから寄せられた、シリアスな悩みから、トホホな相談まで、一緒になって考える『相談は踊る』のコーナー。

 

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兄弟間のお金の貸し借り

ジェーン:はい、キョンさん、31歳女性の方です。

 

弟さんに貸したお金が、返ってきていないことに対して、どうしたら、お金を返してもらえるかというですね・・

 

相談なんですけれども・・蓮見さん、これはわたし、兄弟がいないんで、わからないんですが・・

 

蓮見アナ:ええ。

 

ジェーン:兄弟間っていうのは、お金の貸し借りが、始まっちゃうと、難しいんですかね?

 

蓮見アナ:やっぱりねぇ・・ま、実際にそういう局面に・・

 

あの、直面したことはないんですけど・・

 

ジェーン:はい。

 

蓮見アナ:ただ、お金って・・リアルですよね。

 

ジェーン:そうですねぇ・・

 

蓮見アナ:今まで仲が良かった兄弟でも、これをきっかけに喧嘩しまうということもあるし・・

 

ジェーン:うん。

 

蓮見アナ:今、実際に、毎回、お金を貸す度に、大喧嘩になっていたということですから・・

 

ジェーン:うん。

 

蓮見アナ:あんまりもう、弟さんと、話しをしていない可能性も・・ありますよねぇ。

 

ジェーン:そうですねぇ・・

 

弟さん、教師生活2年目ということなんで、もし、これ、浪人とかしてなければ、まだ、20・・5?・・とか、そんな感じですよねぇ・・うん。

 

蓮見アナ:そうですねぇ・・うーん・・

 

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損をしてる思い

ジェーン:で、たぶん、この話しをすると・・

 

キョンさんは、たぶん、わかってらっしゃると思うんですよ。

 

まあ、今はいいじゃない・・とか。

 

蓮見アナ:はい。

 

ジェーン:どうしようもないじゃないって・・その、弟さんも・・

 

慣れない仕事をしながら・・奨学金、返しながら・・

 

蓮見アナ:はい。

 

ジェーン:お母さんの、面倒もみてると・・

 

蓮見アナ:うん。

 

ジェーン:いう状態で、そこに対して・・

 

後ろめたいとは言わないけれども・・

 

蓮見アナ:はい。

 

・・・

 

ジェーン:ま、感謝の気持ちもあるでしょうし・・

 

蓮見アナ:はい。

 

ジェーン:すぐ返せとは言い辛い・・ま、言ったところで、「俺だって、カツカツなんだ」っていう言葉は・・

 

蓮見アナ:ええ。

 

ジェーン:すぐ、返ってくるであろうことは、大いに想像できますし。

 

蓮見アナ:はい。

 

ジェーン:で、弟さんは、弟さんで、すごい頑張って・・

 

蓮見アナ:んん・・

 

ジェーン:3年生までは、自分で頑張って・・

 

蓮見アナ:はい。

 

ジェーン:お金を工面して・・

 

蓮見アナ:ええ。

 

ジェーン:4年生に上がる時、どうしても授業料が払えなくて・・

 

・・・

 

その時に、お姉さん、貸したと・・で、お姉さんも、偉いですよね、やっぱり。

 

蓮見アナ:そうですねぇ。

 

ジェーン:毎回、その・・50万だ、20万だっていう・・けして・・

 

蓮見アナ:はい。

 

ジェーン:少なくはない、若い人にとっては、少なくはない金額を・・準備できる状態に、あったっていうのは・・

 

蓮見アナ:ええ。

 

ジェーン:本当にすごいと思いますよ。

 

蓮見アナ:ねえ・・

 

ジェーン:うん。

 

いくつ年上なのか、ちょっと・・ねえ、いくつでしたっけ?

 

蓮見アナ:8歳。

 

ジェーン:8歳か・・

 

蓮見アナ:ええ。

 

ジェーン:8歳年上だから・・そうですよね・・

 

だいぶ、このぅ・・高校生の時・・20・・5とかでしょ、たぶん、そん時・・

 

蓮見アナ:20・・そうですね・・

 

ジェーン:そのぅ・・お姉さんも・・

 

蓮見アナ:23かな?

 

ジェーン:23か・・

 

蓮見アナ:ええ。

 

ジェーン:だから・・どう考えても・・

 

あ、そうだそうだ、あの、国のローンから、借りたのが、50万借りたのが、23でしょ?

 

蓮見アナ:はい。

 

ジェーン:その後、お金、貸してって、20万言ってきたのが、たぶん、25歳ぐらいだと思うんですよ、彼女が・・

 

蓮見アナ:はい・・はい。

 

ジェーン:で、その、一番・・その、自分が稼いだお金を、こう、いろんなとこに使いたいとか・・

 

蓮見アナ:ん・・

 

ジェーン:あと、お家にも、入れてるしっていう時に・・これだけの、まとまった・・ね、その・・

 

ま、ローンの方、借りるっていうことですけど・・

 

蓮見アナ:はい。

 

・・・

 

ジェーン:20万を、スッと出せるぐらいの・・なんて言うんだろう、金銭感覚があって、ま、たぶん、ズルイって思いがあるんだろうな。

 

蓮見アナ:なんでしょうね、損をしてるのは、自分だけっていう・・

 

ジェーン:うん・・

 

蓮見アナ:ところは・・

 

ジェーン:そうそう・・

 

蓮見アナ:うーん・・

 

ジェーン:すごい、感じるんだと思う・・たぶん、キョンさんも・・

 

蓮見アナ:はい。

 

ジェーン:弟のお金は、浪費じゃないっていうのは、わかってるし・・

 

蓮見アナ:ええ。

 

ジェーン:ない袖は振れないのは、わかってるし・・

 

蓮見アナ:はい。

 

ジェーン:でもねぇ・・だからって、自分の気持ちが、スッとするわけじゃないんですよね。

 

あのね、誰も悪くないけど、最悪の状況って、あるんですよね。

 

蓮見アナ:うん・・

 

・・・

 

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気持ちを見極める

ジェーン:誰かが明確に悪い、責められるわけではないんだけど・・状況として、最悪ってことは・・

 

生きてるうちに、多々あると思うんですけど・・

 

蓮見アナ:はい。

 

・・・

 

ジェーン:なんか、自分から・・自分だけ・・

 

誰からも評価されてないように、感じてるんじゃないかなと思います。

 

と思っちゃった。

 

蓮見アナ:はあ・・

 

ジェーン:あのぅ・・だって、お金、今、困ってないわけじゃん。

 

蓮見アナ:はい。

 

ジェーン:でぇ、旦那さんの扶養に入ってて、アルバイトやってる・・ぐらいで、すぐ、お金に困ってるわけではないのに・・

 

蓮見アナ:うん。

 

ジェーン:しかも・・総額いくらになったか・・もう、把握してないわけですよね?

 

蓮見アナ:うん。

 

ジェーン:にもかかわらず、弟に貸したお金は、返してもらいたい。

 

蓮見アナ:うん。

 

ジェーン:って、思ってるってことは・・弟が、そのことに対して、ちゃんと、感謝の意を・・表してない・・というふうに、感じてるんじゃないかな、と思います。

 

蓮見アナ:うん・・

 

ジェーン:だから、本当に、お金が欲しいのか、ちゃんと感謝が欲しいのか・・を、キョンさんが・・

 

考えた方がいいかな、とは、ちょっと思う・・かな?

 

蓮見アナ:そうですねぇ。

 

ジェーン:あの、お金を返してもらうには、どうしたらいいでしょうか?っていう、アドバイスに関しては・・

 

縁を切るつもりで、大喧嘩するしかないと思います。

 

毎月、取り立てに行くとか・・もう、だって・・

 

公務員の給料・・ボーナス・・が、あるから、アレってね、言う人もいるかもしれないけれど、でも・・

 

お母さんの生活費だして、なにやって、かにやって・・けして楽ではね・・

 

蓮見アナ:大変ですよ・・

 

ジェーン:ないところで・・

 

蓮見アナ:ええ。

 

ジェーン:返せ、返せって言って、とにかく、縁切るつもりで・・

 

怒鳴り込んで言って、奪い返すっていうのは・・

 

できると思うよ・・まあ、そこまでいかないにしても・・

 

蓮見アナ:ええ。

 

ジェーン:嫌われてね、縁を切ってでも、返してもらえるってことは・・

 

方法としては、あると思うんだけれども・・

 

・・・

 

ただ、いくらになったか、わかんないけど、お金が足りないわけじゃないんだけど・・でも、返して欲しいって・・

 

思う、その気持ちの根・・幹に、なにがあるのか・・

 

・・・

 

そこを、見極めた方が、いいんではないかなと、わたしは思います。

 

蓮見アナ:うん・・

 

なんか、すごく的を得ている気がする。

 

ジェーン:いやいやいや・・なんか、どうなんだろうね?

 

わたしだって、頑張ったとか・・

 

蓮見アナ:はい。

 

・・・

 

ジェーン:わたしだって、いろんなこと我慢したって、彼女は、大学行ってないわけじゃん。

 

蓮見アナ:そうですね。

 

ジェーン:高校も、公立なわけじゃん。

 

蓮見アナ:はい。

 

ジェーン:わたしが、だ・・だって、そういうふうにしたかったのにっていう、思いなのかもしれないし・・

 

蓮見アナ:うん・・

 

ジェーン:だとしたら、それはちゃんと、弟に伝えるべきだと思います。

 

蓮見アナ:はい。

 

ジェーン:それは伝えて・・今まで、伝えていたのかもしれないけど・・馬鹿にすんなよって、話しですよね。

 

蓮見アナ:そうですね。

 

ジェーン:うん。しょうがないじゃん、俺だって・・なんとか、と・・たとえば、そこで・・

 

・・・

 

仕事の・・ぉ、わたしは・・我慢したことを、ちゃんと・・理解・・してくれよっていうこと・・気持ちを、ぶつけることで、多少ね、できるのかもしれないし・・

 

だ・・あの、もしかしたら、弟さん、どっかで、浪費をしたりするような人ではないって、文面的にはわかるんで・・

 

もし、キョンさんがこの後、もの凄く困った時に、もしかしたら、一番支えてになってくれるかもしれない。

 

蓮見アナ:うん・・

 

ジェーン:明日は、我が身ですからね。

 

蓮見アナ:そうですねぇ・・

 

ジェーン:こういう、困った状況っていうのは・・

 

蓮見アナ:最近、やっぱ、ニュースで・・奨学金を借りて、学校に行ったはいいけど、その、返すのが、本当に大変だっていう・・

 

ジェーン:ねえ。

 

蓮見アナ:現状も、ニュースで・・

 

ジェーン:はい。

 

蓮見アナ:やるじゃないですか、ですから、この弟さんも、仮に公務員で、安定した職というイメージあるかもしれませんが・・

 

ジェーン:うーん・・

 

蓮見アナ:日々、その、返済と、お母様との生活費、まだ、独身でいらっしゃるでしょうから・・

 

ジェーン:はい。

 

蓮見アナ:じゃあ、今度、家庭を持った時、そのお金を、捻出できるのか?

 

ジェーン:うん・・

 

蓮見アナ:その時に、ちゃんと返すお金があるのか?

 

ジェーン:うーん・・

 

蓮見アナ:あと・・わたし自身も・・両親が、そろそろ、もう、65前後になってきて・・

 

ジェーン:はい。

 

蓮見アナ:今後、カラダを壊した時に・・

 

ジェーン:そうねぇ。

 

蓮見アナ:兄弟で、どうやって支えていこうかって話しを、まだ、し始めた頃くらいですよね。

 

ですから、今後またまた、その、お金をね、使った場面というのが、あるでしょうから・・

 

まあ、弟さん自身に、お金を返すつもりが、あるのかどうか?

 

ジェーン:うん。

 

蓮見アナ:その辺りから、ちょっと、ゆっくり・・話しを詰めていくのも・・いいかも、しれないですねぇ・・

 

ジェーン:そうですねぇ・・とにかく、若い時分に、一生懸命、自分のやりたいこと我慢して、弟さんのこと、お母さんのこと、に、お金いっぱい使って・・

 

やりたかったことができなかった悔しい気持ちは、ちゃんと受け止めました、わたし達が。

 

蓮見アナ:はい。

 

ジェーン:大変だったね。

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