鬱病のマンガ家
ラジオネーム、光さん、40代の女性の方から、長文のご相談をいただきました。かいつまんでご紹介させていただきます。
マンガを描くお仕事をされている。
ご家族は、お母様、お父様、 2歳上のお姉さまがいらっしゃったのですが、残念ながら交通事故でお亡くなりになってしまった。
ご自身は、旦那さんがいらっしゃって、 12年前にご結婚されたのですが、この方も、旦那さんも、躁うつ病を患った。
お子さんができて、今は10歳。
そのお子さんも、アスペルガー、ADHDと診断されている。
それでも娘さんは非常に明るくて、元気に頑張って学校へ行ってらっしゃる。
ご主人様は、ちょっと、病院に行っても、なかなか治す努力をされなくて、どうしたらいいか、私も本当に悩んでいる。
全部の紹介できなくて申し訳ありません。
2017年3月8日放送のSBC信越放送の『らじカン』(毎週月-金 14:05-18:15)の水曜日のコーナー『敬子と佳子の子育て相談』、テレフォン人生相談でお馴染みの、幼児教育研究の大原敬子先生のお悩み相談。
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圧倒されました
大原:あのぅ、これだけファックスを書くということは・・
中澤:ええ。
大原:書いてるものは、言ってみれば、大変なものを背負っていますよね?
中澤:そうですねぇ。
根本:10枚からの・・
大原:これだけ背負っていて、これだけの枚数を打つという・・このギャップは、何でしょうかってことです。
中澤:はあ、普通は、こう、病んでしまってると、こんなには、書けないですねぇ。
大原:書けないですね。
だから、積極的な、前向きな、その攻撃的な精神なんです。
攻撃・・
攻撃性な鬱
中澤:攻撃ですか?
大原:攻撃ですねぇ。
中澤:ほう・・
大原:だから非常に、ストレスが溜まっていて・・
根本:はい。
大原:で、あのぅ・・怒りがある。
中澤:はああ・・
大原:だけは、この・・原稿から、みられるんです。
中澤:ええ・・はい。
根本:はい。
大原:で、結局ね、鬱とかっていうとね、みなさんね、こう・・萎えてる人が多いと思いますでしょう?
中澤:うーん。
根本:うん。
大原:でも、アメリカの・・その、鬱の対策みるとね、真っ黒なスーツ着てね・・そして、脚を組んで・・
中澤:ええ。
大原:カツカツカツとね、ニューヨーカー、歩いてる・・女性いるんですね。
中澤:はい。
大原:それを・・わたしは鬱よっていうんでね、あの、ドキュメンタリー見たことあるんですけど・・
中澤:へええ・・
大原:この方も、鬱とはいっても・・
中澤:ええ。
大原:攻撃性の鬱なんですよ。
中澤:はあああ・・積極性があったり・・
大原:積極性だって、これだけの枚数、打てます?
中澤:たしかに、凄いですよ・・ね。
根本:普通なら、エネルギーがなくなるような気がするんですけど、そうでもない?
大原:鬱っていうのはね・・もう本当にエネルギー、前向き、相手に攻撃することによって・・鬱を対するのがあるんですね。
根本:はああ・・
大原:で、どちらかっていうか、彼女は、そういうタイプなんです。
根本:はああ・・
中澤:ええ。
大原:と思います。
で、名前も光っていうの使ってるんです、ペンネーム。
根本:ええ。
中澤:ペンネーム、光さん。
大原:だから、前向きなんですよ。
中澤:ええ。
大原:前向きの名前で・・そして非常にその・・ワープロ見ますと・・丁寧に打ってませんか?
中澤:そうですね、あの、非常に・・
大原:住所も・・そのたんびに送ってますよね、きちっと。
根本:はい。
中澤:はい。
大原:几帳面なんですよね。
中澤:うーん・・
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悩みでなく、認めて欲しい
大原:でぇ、なぜ、この方が、こういう物を、打ったかってことなんです。
中澤:はい。
大原:これだけの攻撃的に・・その、前向きに打っていて、わたしはこうします・・って言うんですけども、悩みって悩みが、書いてないでしょう?
中澤:そうですね、あの・・えっと、こういう事がありま、こういう事があります、夫がこうです、なかなか治療、行きません。
娘はあの、学校で、どうですこうですって事は書いてあるんですけれどもねぇ。
大原:で、すみません・・3通目に続きますって書いてあるんですよ・・
根本:はいはいはい。
大原:で、すいませんって、3通目に続きました・・はい、4通目書きましたって、書いてあるんです。
中澤:んん・・
根本:はいはい。
大原:ということは・・自分は今、これだけの物を背負ってる・・
中澤:はい。
大原:その、承認じゃないでしょうかね?
・・・
一見、見ると、大変なんですけども・・本人は・・
・・・
大変っていう字面と・・
精神面と、中が、バラバラな気がするんです。
中澤:はああ・・
あの、とってもこう、わたしは、イライラしています、どうしていけばいいんでしょうか?・・なにを信じていけ・・ばいいんでしょうか?って・・
旦那さんが、こう・・もう、こういう大変なんですっていう事を書きながらも・・
素晴らしい人ですとも書いてあります。
大原:そうでしょう?
中澤:ええ。
大原:と言いますのは・・彼女にとって・・今、今回、このメールを送ったのが、わからないんです。
中澤:うん・・
大原:あの、お嬢さんが、こういう診断うけたとかって・・それを聞くならわかりますよ。
中澤:はい。
大原:でも、乗り越えてきてるんですよ、今、現に・・
中澤:あ、そうですねぇ。
大原:そうです。
でも・・
中澤:で、あのぅ、仕事が、生きがいでね、今、幸せですとも、最後に書いてあるんですねぇ。
大原:そうなんです。
・・・
といいうことは、なにかっていうと・・承認かな?と思ったんですねぇ。
・・・
根本:承認?
中澤:ん・・認めて欲しい?
大原:認めて欲しい。
だから、旦那さんのこういうね、症状も・・子供のこれも・・わたしのこれも、ありますよ。
だけど今、わたし、カツ、カツカツとね・・
中澤:うん。
大原:ニューヨーカーじゃないけども、頑張っていますよ。
根本:うん。
中澤:うーん。
大原:すごいでしょう・・ってことが、承認ではないかなって思ってるんです。
中澤:はああ・・
大原:それだけ、辛かったんでしょうね。
中澤:ええ。
根本:うん・・
大原:でも、その承認さえあれば・・自分はなんとか乗り越えていけるっていうように、わたしは、思ってるんですねぇ。
中澤:うーん・・
根本:ふんふんふん・・
大原:で、そのぅ、この方の場合は、あの・・なんでもかんでも、頑張ったわねぇ、すごいわね、って言っても、認めないんです。
中澤:はあ?
大原:事実の確認が大事なんですね。
中澤:ええ。
鼓舞している
大原:で、今、あなたに、光さんに、申し上げますけども、まず・・
このメールを、きちっと打ったこと。
で、メールの中に、大変なこと・・を、字で書いてあります。
根本:はい。
大原:で、書いてある割には・・途中で・・
反転して・・
中澤:ええ。
大原:でも・・
毎日、毎日が、曇りですよ、雨でしたよ、辛かったですよ・・でも、晴れの時もあるんですと言っています。
中澤:うん・・
根本:そうそう、そうですね。
大原:自分で、鼓舞してるんです。
中澤:はい。
大原:なると、今日の相談は・・世の中には、わたしみたいな人もいますよと・・
中澤:うん。
大原:あなたが主役になったらどうでしょうかね?
中澤:はああ・・
大原:みんなね、苦労してる人が、たくさんいるでしょう・・って、でも、苦労、苦労じゃないのよって・・わたしなんかね・・
ほーら、こんなに苦労があるのってやってるんです。
中澤:うーん・・
根本:うんうんうんうん。
大原:でもね・・
こうして、ワープロ打って・・そして、その・・番組に出して・・
中澤:うん・・
大原:&%も、でも、打ってます。
中澤:うん・・
大原:で・・こんにち、無事に乗り越えてきました。
根本:うん。
中澤:うん・・
大原:わたしみたいな人も、居るんですよって。
中澤:うん・・
大原:だから、頑張りなさいねってことを、わたしは言ってるんだろうと、思っているんです。
中澤:はああ・・
根本:ああ、そうか・・そういうことですね・・
大原:そういうふうにしか捉えないんです、うん、そうです。
中澤:ええ、ええ・・
大原:で、わたしは、それを認めますってことですね。
凄い
中澤:ああ、この方、マンガを描いてらっしゃるっていうんで・・是非ね、こういう、自分の事例を、どんどん描いて・・
困難、乗り越えてますよっていうの、描いてみたらどうですかね?
大原:たぶんこれね・・あの、アドバイスだとね、この人、重くなるんです。
中澤:ああ、そうですか。
根本:ほううう・・
大原:うん・・だから、あなたは、それだけやったんだから、じゃあ、その家族でね、その鬱の時のものを、マンガにしたらどうですか?って、指示されることによって・・
彼女の中に、拘束されるんですね。
中澤:ああ・・そうですか、じゃあ・・こうした方がいいですよって、あえて、この方に、言わないほうがイイってことなんですね?
大原:だと思います。
根本:じゃ、自由に・・
大原:自由っていうのも、嫌なんです、本人は。
根本:あ、じゃあ、言って欲しくない?
大原:凄い!
根本:あ、凄い。
称賛が欲しい?
大原:そう。
根本:はああ・・
大原:でも、わたし自身も・・もし、この彼女の書いてるもの、ホントであるならば・・
中澤:うん・・
大原:こんなに、文章、打てないです。
中澤:うん・・
根本:はあ・・
大原:事実であるならば。
中澤:うん、うん、うん・・
大原:でも、打ってます。事実を&%$したらね。
打つ、このエネルギーって、すごいと思いましたね。
中澤:うん・・
大原:このエネルギーを、もっと、日常生活に使ったら、いいなぁと、わたし、思うんです。
中澤:うーん・・
根本:うん・・
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メール欲しい
大原:で、わたしが聞きたいのは・・あの、このエネルギーを・・三度の食事は、ちゃんとしてるでしょうか?
中澤:あ・・
大原:それから、お洗濯は、してるでしょうか?って・・
まばらになってないでしょうか?って・・
もしですね、家は、ちゃんと、三度の食事は作っています。
それから、お惣菜も買っていません。
わたしは、家族の命が大事ですからって・・
中澤:うん・・
大原:で、あるならば・・
根本:うん。
大原:メールが欲しいんですよ。
中澤:ああ・・
根本:ああ・・
大原:ほんとに、凄いから。
中澤:うんうん・・
根本:そっか・・
大原:人間、誰しも、いろんなものを、抱えていますよね?
中澤:うん。
根本:うん。
大原:で、あなたの場合には・・この、積極性の・・攻撃性の、鬱型の場合ですね・・
自分の中に、生活を・・きちっとやって、いくことによって・・
中澤:うん。
根本:うん。
大原:世の中に、もっと救われる人が、出てくると思うんですねぇ。
中澤:ああ・・
根本:ああ・・
大原:ですから・・わたしは、これだけ、家族にいろんなことがありますと・・
根本:うん・・うん・・
大原:でも・・
こうして毎日・・
頑張っています。
中澤:うん・・
大原:っていうことを、今度は・・
手紙をいただきたいなと・・
中澤:いやぁ、先生が褒める、ご立派なんて、先生の言葉・・
根本:うん、そうですねぇ。
中澤:なかなかこのねぇ・・そんなに出て来ないですけど。
大原:いや、この文章・・こうであるならば・・
中澤:はい。
大原:わたしは、文章、打てないですもん。
中澤:いや、凄いエネルギーですからね、ホントにね。
大原:どうですか?読んでみて、今・・
根本:いやだから、いろいろ・・
大原:この分量。
中澤:分量、すごかったです・・もう、小論文、読んでるみたいな感じでした、わたしは・・
根本:これ、だけど、圧倒されました・・そう、圧倒されました。
大原:ねええ・・
中澤:ほんとに・・
根本:いやぁ、すごい・・
大原:もったいないでしょ、このエネルギー。
中澤:そうですね、このエネルギー是非、ね、また・・違う力に変えていかれたらねぇ・・
大原:ホントね、学校の問題って、苦しいでしょうけども、安易にわたしは言ってますけども・・
人の心の中、わからないんです。
中澤:うん。
大原:ただ、やった行動に、事実があるんですね。
根本:うんうん。
大原:そうすると、これだけの、悩みを持ってらっしゃるけれども・・
これだけの文章を書くという、エネルギーを、自分は、信じて欲しいなと思いますけど・・
中澤:ええ、いかがでしょうか?光さん・・
皆さんからの・・大原先生のね、質問や悩みというのも、お待ちしておりますので、「らじかん」まで、お寄せ下さい。
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