親の言いなりに大学進学
高校3年生の方から、つい先日、指定校推薦という形で、ある大学に合格しました。
指定校推薦は一度合格すると、絶対にその大学の、決まった学部に、進学しなくてはなりません。
ですが、私は今、2つのことで悩んでいます。
1つは、学部のことです。
私が選んだ学部は法学部で、単位を取るのが難しいとか、留年生が多いとか、地味な等とネットに書かれていました。
私自身、どうしてこの学部を選んだのかわかりません。
sponsored links
ズルをした気持ち
もう一つは、クラスのみんなのことです。
クラスのほとんどの生徒が、まだ私が受かった事を知りません。
みんな優しいし、仲もいいので、私の合格を知っても、おめでとうと言ってくれると思います。
しかし私はこれから、一般入試に向けて勉強している、みんなを見ると、本当に胸が苦しくなります。
私だけズルをして、先に受かったって思ってしまいます。
もちろん勉強しようとしていますが、みんなのことが頭の中に浮かんで、集中もできません。
いつも泣きそうになって、気持ちが本当にしんどいです。
あと少しですが、本当にしんどいんです。
引き返せない
みんなのことが大好きだし、私もみんなと一緒に受験した方がよかったと、本当に後悔もしています。
でも、もう引き返せません。
わたしはどうしたらいいんでしょうか?
このしんどい気持ちと、どう向き合えばいいのでしょうか?
潰れてしまいそうです、苦しいです。
私は親の言う通りにしただけなのです。
先生、この気持ちをどうしたらいいのか教えてください。
2017年2月8日放送のSBC信越放送の『らじカン』(毎週月-金 14:05-18:15)の水曜日のコーナー『敬子と佳子の子育て相談』、テレフォン人生相談でお馴染みの、幼児教育研究の大原敬子先生のお悩み相談。
sponsored links
加害者と被害者を変える、私はイイ人
大原:はい、あの、この方ね・・加害者・・から被害者に、常に変わる子なんですね。
根本:はあ・・
大原:こういう子達っていうのはね、常に、親に対しても、世間に対してもね、 「あの子、いい人ねぇ」とかね、「あの人、優しい人ねぇ」とか、とってもねぇ、素直でいい子よっていう、形を演じることをしてきた子なんですね。
根本:んん・・
中澤:加害者・・
大原:ところが、根っ子が違うんです。
今日の、話しは、簡単なことなんで、これ、非常に、トリックあるんですけどね・・
中澤:はい。
自分を被害者にすり替える
大原:例えば・・えー、山、歩いてました・・
中澤:はい。
大原:そしたら、みんなと一緒に歩いていたらね・・違う方で、山小屋でね、おじさんが、「こっちへおいで、アケビがあるよ」・・「これがあるよ」「君にこれあげるよ」って言ったんです。
中澤:はぁ・・い。
大原:「え?ほんと?!」「おじさんくれるの?」でもみんなはそれぞれ、野菜・・山草とか、全部採ってるんです。
中澤:はぁい。
大原:でも、「わっ、おじさん、これあげるから」「君だけにあげる」
「えー悪い」「ホント?」って・・籠の中に、全部入れました。
中澤:はい。
大原:そして、下におりたら・・
「ねえ、あの山の価値観っていうのはね、わらびやゼンマイであってね、アケビやなんかは、全然、価値がないんだって」って言った時に・・
「えっ?・・わたし悪いと思って、籠に一杯入れてきたのに・・」
中澤:うーん・・
根本:んん・・
大原:「ない・・意味がない・・価値がないんだ」
「えっ?どういうこと?」
「あっ、そうしたら・・わたし、今・・このアケビを持ってることはできない」
中澤:うん。
大原:「みんな、凄いって言ってくれないから」
中澤:うーん。
大原:「でも、今やあの人達は今・・わらびを刈っている」
根本:うん。
大原:「あの、刈ってるお友達は、もっと、凄いって言われるかもしれない」
中澤:うん・・
大原:「わたしは先に、アケビを採ったのだけれど・・価値がないと言われた」
中澤:うん。
大原:「え?・・どういうことよ?・・どういうことよ?」
「あと戻りもできない」
中澤:うん。
大原:「ああ、ゼンマイなんか、採れたのに・・」って・・
中澤:うん。
大原:「どうする?どうする?・・わたしは、価値の無い物、手に採ってしまって」
中澤:うん。
大原:でもね、これ違うんです。
あの、おじさんが・・
中澤:あああ・・
大原:「わたしは・・いらないとて言ったんだけども・・」
「あの、おじさんが・・アケビを持ってっけって言ったの・・わたしじゃないんです・・」
根本:うん・・
中澤:ほう・・
大原:本来、わたしは・・ワラビやなんか、採りたかったんです」ということです、これ。
中澤:ああ、ああ、ああ・・
根本:あああ・・
中澤:完全に、すり替えちゃってるんですね?
大原:すり替えてるんです。
中澤:自分を被害者にしてる。
根本:ああ・・
大原:そうなんです。
中澤:ほぅ・・
人の評価で価値が消える
大原:つまり、彼女の今までの生き方は、最初よかったんです。
ネットで見たら、みんなが見たら、あの学校はこうだった、ああだったで、自分がいいと思って選択したものを、1番気楽でいいもので、人よりも早く、決めたっていう優越感が、全部消えちゃったんです。
色あせたの。
根本:はいはいはい。
中澤:んん・・
大原:自分もこうじゃなくて、ネットでそう書いてあったってことで・・
最初に、推薦のときにはね、自分を誇りを持って、人より早く決まったわけですよね。
中澤:うーん。
大原:だから、良かった。
根本:うん。
大原:さあ・・みんなで決まって、困っちゃった、嬉しいわぁって言ってものを・・
ズタズタに、ネットとか、人の評価で消えちゃったんです。
中澤:うーん・・
根本:はぁ・・
大原:それでそれを・・自分は後悔したと、言いたくないんです。
中澤:はい。
根本:はい。
大原:わたしは、友達を裏切った。
中澤:はああ・・思いに変えちゃったんですね。
根本:そっか・・そうなるんだ。
大原:わたしは、両親に言われたからね・・
友達に、こう・・裏切ることを・・いいよ、友達は、思っていません、推薦のことは。
中澤:あははは・・
大原:自分が、その方が楽だから。
中澤:ふん・・
根本:うーん・・
大原:だけど、受験もやり直しができない。
でぇ、言い訳を書いてるんです。
中澤:はい。
大原:必ず、推薦をもらってしまったら、もう、できないんですよって・・知ってるのも全部、知ってたんです。
中澤:はい。
根本:うん。
大原:あえて、いいものを・・だから、これが彼女が悩まないのは・・
ネットで、すっごい学校と思った時は・・
中澤:うん。
大原:友達にも、書かないですよ。
中澤:はああ・・
大原:ごめんなさい、わたし、決まっちゃったって言うんです。
中澤:ふーん・・
大原:今さら言えない。
中澤:ふーん・・
大原:要するに、本当の価値もわかってないから。
中澤:あああ・・
大原:これが・・常に・・人に責任をかぶ・・あの、被せる・・ものなんです。
中澤:へえ・・
大原:これは、トラブルメーカーなんです。
根本:ああ・・
中澤:ああ、そうです・・
大原:これ、両親だったから良かったですよね。
中澤:はい。
根本:はい。
大原:友達だったら、その人、恨むことによって、自分のやった行為を、全部正当化しちゃうんです。
中澤:ふーん・・
根本:なるほど。
大原:たまったもんじゃない。
中澤:ですねぇ。
好きな物がわからない
大原:それよりも、あなたが持っている、今日ね・・
中澤:はい。
大原:あなたに聞きたいのは・・加害者が被害者に変えて・・
自分自身がいいと思って選択する。
中澤:うん。
大原:それが、人が・・人がみて・・悪いと思ったら、それ全部悪い。
なぜならば・・
あなたは、本当に好きなものがわからない。
中澤:ふーん・・
大原:たぶんね、違ってたら、電話ください。
あなたは、好きな食べ物もない。
中澤:ふん・・
大原:そりゃ、熱い、辛い、しょっぱいもない。
ただし・・
食べる時に、うんと辛いか・・
中澤:うん。
大原:うんとしょっぱいかは・・
ストレスが溜まった時は、食べるはずなんです。
中澤:ああ・・
大原:で、口内炎が出ます。
中澤:ほう・・ん・・
大原:たぶんね。
中澤:ふーん・・
大原:そして、あのぅ・・
お父さん、お母さんの顔色を見ながら、生きて・・生きていながら・・
中澤:うん・・
大原:常に、この、お母さん、お父さんの為に、わたしは、こういう不幸になったってことを・・
責める、材料にするんです。
中澤:うん・・
大原:これが、あなたの生き方になってしまうんです。
じゃあ、なぜこうなってしまったか・・あなたが・・
根本:うん・・
中澤:はい。
大原:無理をしてたから。
中澤:へええ・・
大原:だから、お父さん、お母さんが・・
こうしたら、お父さん、お母さんに、好かれるわたしだろうっていう、感性はいいんですね、すごく。
中澤:うーん・・
大原:だから、お父さんが・・「君は、桃のようなタイプだよ」って言ったら、桃になるんです、彼女は。
中澤:うん。
大原:本当は、ビワでありながら。
中澤:ええ。
根本:うん・・
大原:で、お母さんが、「いえ、この子は、りんごよ」って言ったら・・りんごになるんです。
だから、お父さんと、お母さんとの間に挟まった、彼女がパニックおこしたんです。
ですから、今までの生き方を・・
鞄の中に入れて・・そっと横に置いておいて・・
中澤:はい。
大原:今から・・自分が選んだ道が、一番正しいってことを、信念を持つ・・
中澤:うん。
大原:持つ・・なんでしょうね。
努力をすることかな?
中澤:う、うーん・・
根本:うーん・・
加害者と被害者を意識する
大原:うまく・・それから、あなた自身が、お父さん、お母さんを憎んでます。
中澤:はああ・・
根本:ぬあ・・
大原:憎んでるって、なにかっていうと、お父さん、お母さんに・・値する人間に生きてきて・・自分に、自信を捨てているから。
中澤:うーん・・
根本:うーん・・
大原:でも、その捨てているけど、お父さん、お母さんと今・・
独立することできないんです、弱い人間だから。
中澤:はぁい、はい。
大原:ただ、嫌いだけれども、お父さん、お母さんに依存しているんですね。
でも、本来は・・あなた自身が、これからですね、自分が自立する道?
承認の道を・・行く事だと思うんですね。
中澤:うん。
大原:今回の、これ、良かったんですけども、一見・・一見、みてみると・・全部、あなたの人生が・・他人の評価で生きていて・・・
中澤:うん。
大原:失敗したら・・わたしはイイ人に、変わってしまうところ・・
中澤:うん・・
根本:うーん・・
大原:この、加害者、被害者を・・
中澤:はい。
大原:意識することじゃないかと思うんですね。
中澤:はああ・・わかりました。
大原:余程、意識しないと・・
中澤:ええ。
大原:もっと、大きなことになってしまうので・・
根本:あああ・・
中澤:あああ・・
大原:脅してしまうような形になりますけれども・・
中澤:ええ・・
大原:早いうちで良かったですね。
中澤:そうですね、まだね・・
根本:まだ、高校3年だもんね。
中澤:10代・・
大原:はい。
中澤:是非ね、先生の今日のアドバイス、参考にしてください。
sponsored links
※聴けない方はコチラ⇒YouTubeからお試しください。
関連ページ
- 蘇る母親への恐れ 承認欲求と基本的不安感
- 父が他界し、相続手続きに入ると、母が遺産隠しをして申告したいと考え始める。正直に申告するよう説明しても信用せず開き直る。母の強烈な気の強さに直面し、幼少時の理不尽な仕打ちを思い出し、恐ろしさが蘇ってきた。基本的不安感と承認欲求。心理的抑圧をどうすればいいのか
- 子供を可愛く思えない【未婚で出産】女の子と聞かされていたのに男の子だった
- 女の子だと聞いていたので、未婚で子供を出産したが、男の子だった。息子に対して愛情がもてない、可愛いと思えないと言う。結婚し娘を授かったが、娘はすごく可愛いと思えるが、息子に対しては顔を見るのも嫌。家から出してしまいたいと言う。
- 年寄りの憐れみは嫌われる 統合失調症の息子と二人暮らし
- 夫が亡くなってから統合失調症の長男と二人暮らし。優しい子だったのだが、夫が亡くなって以降、自分の言った事が原因か、顔も合わさず会話もない状態が続いている。ただ黙って見守るしかないのか?仲良くやっていくには、どうすればいいのか。
- タブレットに使用制限とフィルター 中学1年の息子に勉強用に渡したのだが
- 中学1年生の息子に勉強用の為にと渡したタブレット。夜8時以降はやらせないようにしていたが、朝早く起きて成人向けサイトを見ていたことが発覚、タブレットに使用制限をかけたのだが
- 潔癖症の夫 神経質で一緒に暮らすと疲れます
- 神経質で潔癖症の夫、石鹸は3種類用意させられ、用途によって洗浄力の強さが異なります。料理やシャンプー、食器に洋服、同様に用途によって何種類もの洗剤等を使い分けなければいけません。
- 金銭感覚がおかしい長男 お金にルーズで話し合いにならず
- 金銭感覚がおかしい長男、家庭を持つも「離婚だ!」と大騒ぎし離婚。度々、金銭問題の後始末をしてきた相談者夫婦。夫が難病で、そう長くないと告げられる。払うべきものを払わないお金にルーズな長男には家を出て行ってもらおうと思うが。
- 幼児教育研究を続ける大原敬子 幼児期に作れた人間関係のルール 優柔不断は何故?
- 2017年最初の「らじカン」での大原敬子。幼児教育研究を何故、終生するのか、何故「研究」で終わっているのか。具体的に優柔不断について、幼児期を絡めつつ、解説。
- 母性が少なく子供が苦手 女性なら母性は誰にでもあるのですか?
- 昔から子供が苦手で、自分は母性が少ないのではないかと思っている女性。結婚して2年、子供がいなくてもいいと思うことに罪悪感を感じるのですがという相談
- 夫と両親が不仲 夫とは出来ちゃった結婚、リストラで同居に
- 夫がリストラにあい、妻の両親と同居することになる。しかし、夫と両親は不仲、原因はできちゃった結婚。
- 朝起きられない高校生の息子 反抗期が酷く、学校へは行くが
- 高校生の息子は、朝起きられず、起きても体が動かない。甘えているだけなのか、反抗期が酷く、なんとか高校へは行っているが、電車通学なのに母親が送っていっている
- 恋心ですか? 真剣交際の経験なくわからない
- 職場の同僚が転職、会えないと思うと虚無感に襲われる。これが恋心なのか?真剣に交際をした経験がないのでわかりません。
- まるで幽霊屋敷の向かいの空き家 近所トラブルは避けたいしどうすれば
- 16年前に一人暮らしのお婆さんが亡くなり、向かいの空き家がまるで幽霊屋敷。管理する人を見たこともなく、近所トラブルは起こしたくない。誰にどう言えばいいのか?
- 虐待を無かったことにする母 切ない母娘の現状を指摘する大原敬子
- 小さい頃から娘に虐待のようなことをしてきた母親から、できるだけ好かれようと普通を装うも不信感を持たれ、心を閉ざされる。男を追いかけるような娘が心配という相談。
- 嫁のヒステリー症状 舅が生理的に苦手の本音は夫がかまってくれない
- 舅が生理的に苦手になった嫁、訪ねて来ると、動悸や吐き気、無性にイライラする。それは夫がかまってくれないからと大原敬子。ヒステリー症状と指摘。
- 攻撃性の鬱病マンガ家 大原敬子が凄いエネルギー量を絶賛「メール欲しい」
- 大原敬子が、攻撃性な鬱病マンガ家の文章量の多さに、「凄いエネルギー」と絶賛。
- 家に縛られ傲慢な両親から逃げられない
- 傲慢な両親から逃げられず、家に縛られ休みもなく仕事第一の生活を強いられています。
- 職場の大嫌いな後輩 仕事をしないのに上司受けが良い
- 職場に大嫌いな後輩がいる。調子が良く、仕事をしないのに手柄を持っていくような上司受けが良い。休日に彼女と上司の不倫現場に遭遇。懲らしめたい自分は卑怯な人間なのか。
- 金の無心をする息子 親がお金を貸すからダメなのか
- 生活費が足りないと言っては、お金に無心をする息子。最初はカードローンが返せないから貸してしまう。休みの日はパチンコ。親がお金を貸すからダメなのか。
- 夫と娘の将来を思う ゴミ扱いされないように夫が接するには
- 普段は子育てに参加してくれる主人、夜は晩酌を優先したい。娘は高齢での子供、大きくなって夫をゴミ扱いしないようにしたいのですが、主人にどう子供と接するように言えばいいのか