母の卵巣がんは悪性でした

看病

通算619件目のお悩み相談、福島県いわき市のココさんから。

 

スーさん、ほりいさん、こんにちは。
相談したいことがあります、私は30代後半、独身で両親と暮らしています。
先日、母が手術をしました。
卵巣がんでした。
手術してみないと、悪性かどうかわからないと言われて、残念ながら悪性でした。
手術で取れるところは取りました。
目に見える部分で、他に転移はないようですが、先生からステージは、3〜4と言われました。
ステージは、1から4まであり、1と2が早期なので、母は既に進行がんであったということになってしまいます。

長いがん治療が始まり不安

家族はもちろん、私自身も、そして母自身もショックを受けていますが、私はきっと大丈夫だと信じたいです。
今は退院して、しばらく体を休めていますが、もう少しで抗がん剤治療が始まります。
これからが、長い戦いになるのだろうと思います。
母はとても不安がっています、そしてもちろん私達家族も不安です。
先生から、これから訪れるであろう体調の変化や、副作用の話も聞きました。
長い時間をかけて、治療を続けていくということも。

母をどう支えればいいか

私は仕事をしていて、母の治療のために仕事を辞めるつもりはありませんが、でも母のために、できる限りのことはしたいです。
元気付けて、勇気づけて、母の側にいてあげたいです。
それでもやっぱり、辛いのは本人ですよね。
一体どうしたら、具体的に、どのようなことを言って、どんなふうに接したら、母を支えることができるのかなと、考えてしまいます。
この歳になり、親の大切さが身にしみて分かるようになってからの病気でした。
やりきれないです。
相談というより、弱音を吐く形になってしまいました。
いつも、スーさんの言葉に勇気づけられていて、お話を聞いて欲しくなったんです。
本当に、スーさん大好きです。

 

2016年6月24日放送のTBSラジオ系のラジオ番組『ジェーン・スー生活は踊る』(毎週月-金 11:00-13:00)にて、作詞家でコラム二スト、人生の酸いも甘いもつまみ食いしてきた、ジェーン・スーが、リスナーから寄せられた、シリアスな悩みから、トホホな相談まで、一緒になって考える『相談は踊る』のコーナー。


がん治療の進歩

【ジェーン・スー】ありがとうございます。お母様、そうですか・・

 

【ジェーン・スー】ねえ・・その・・ほ、本人が一番辛い・・

 

【ほりいみかアナ】はい。

 

【ジェーン・スー】ご病気の時は・・

 

【ほりいみかアナ】お母様ね。

 

 

 

【ジェーン・スー】そう、それは間違いないんですけれども・・っていうことを、わかっているから・・自分の辛さを、どこにも・・こう、言えない・・家族っていうのも、なかなか辛いと思うんですよ。

 

【ほりいみかアナ】うーん・・

 

【ジェーン・スー】周りから、「まあ、辛いわね」って言われると・・「いや、大丈夫です、私は」って・・ね、判を押したように言わなきゃいけないし・・

 

【ジェーン・スー】辛いっていうの、自分でも認めると、ずっとまた、そこから、ガタガタっと、なにか足腰崩れちゃいそうな気がして・・

 

【ほりいみかアナ】ん・・・うん。

 

 

 

【ジェーン・スー】大丈夫、大丈夫って言いながらね・・で、実際・・今、ものすごく治る病気には、なってはきてるじゃないですか。

 

【ほりいみかアナ】はい。

 

【ジェーン・スー】癌が・・ちょっと、私の母親が、えっと、いつも、毎度その話しで申し訳ないですけど・・

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

 

 

【ジェーン・スー】初めての方も、いらっしゃると思うんで、お話しさせていただくと・・18年前に、癌で、あのぅ・・亡くなってはいるんですが・・

 

【ほりいみかアナ】はい。

 

【ジェーン・スー】あの当時と、ホントに、ぜん・・ビックリするほど・・

 

【ほりいみかアナ】ふーーん・・・

 

【ジェーン・スー】もう・・タイムマシンに乗って、現代に連れてきて、治療したいっていうぐらい・・

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

【ジェーン・スー】全然、違うんですよ。

 

【ほりいみかアナ】うん・・

 

 

 

全身転移から治った友人

【ジェーン・スー】でぇ・・私の友人でもですね・・同い年の・・

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

【ジェーン・スー】ま、その子は、乳癌だったんですけど・・

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

 

 

【ジェーン・スー】乳癌、進行性の乳癌、見つかって・・全身、20箇所転移したの。

 

【ほりいみかアナ】ああ・・ええ・・

 

【ジェーン・スー】歩けなくなって・・

 

【ほりいみかアナ】はい。

 

 

 

【ジェーン・スー】なるほど・・って感じだったのがですね・・自分にピッタリくる・・えーっと・・治療が見つかって・・

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

【ジェーン・スー】あのぅ、放射線治療が見つかって・・治っちゃった。

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

【ジェーン・スー】治っちゃって今、普通に、あの一人、旅行とか行ってるわけですよ。

 

【ほりいみかアナ】うん、うん。

 

 

 

自分が後悔しないように

【ジェーン・スー】で、全然、あの、その言葉にですね、ぎゃーっとなる、30代後半だと、昭和の頃、この病気のイメージもあると思うんで、ギャーッとなると思うんですけど・・

 

【ジェーン・スー】だいぶ、状況が変わってきてると思うので、まず、その時点で少し、安心というか・・

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

【ジェーン・スー】治療ってことに関しては、安心して、大丈夫だと思うんですけど・・

 

 

 

【ジェーン・スー】ま、具体的に・・出来る限りのことを、母の為に、してあげたいです、ということと・・何をしたら、元気づけ、勇気づけ、母のそばにいてあげたいです。

 

【ジェーン・スー】どうしたら、具体的に、どんなことを言って、どんなふうに接したらいいでしょうか?と・・いうことなんですが・・

 

【ジェーン・スー】ごめんね、私ばっか喋って。

 

【ほりいみかアナ】うーん、どう、どうしました、その時は?・・お母様の時は?

 

 

 

【ジェーン・スー】あのね・・ちと、ずるいんですけど・・あのぅ、ずるいって言ったら変か・・すごく広い意味で言ったら、人間、絶対死ぬじゃん、いつか。

 

【ほりいみかアナ】はい。

 

【ジェーン・スー】で、あと時間、タイミングと時期の話しじゃないですか。

 

【ほりいみかアナ】うん・・うん・・

 

 

 

【ジェーン・スー】で、親・・は・・だから、いつか絶対死ぬわけじゃないですか・・

 

【ほりいみかアナ】うん・・

 

【ジェーン・スー】って考えたら、そん時に・・その後は、絶対、後悔しても、どうにもできない・・

 

【ほりいみかアナ】はい。

 

 

 

【ジェーン・スー】っていうのが・・

 

【ほりいみかアナ】ええ。

 

【ジェーン・スー】ピコーンって、私はそん時・・なんとなく、直感できたので・・

 

【ほりいみかアナ】ええ。

 

【ジェーン・スー】えー、もちろん、母のためにもあるんですけど・・

 

【ほりいみかアナ】ええ、ええ・・

 

【ジェーン・スー】自分が絶対に、後から、これしてあげれば良かったって、思わないようにしようと思って、やりました。

 

【ほりいみかアナ】う、うん、うん・・うん、なるほどねぇ・・

 

 

 

母は望んでいない

【ジェーン・スー】だから、母の為にというよりは・・

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

【ジェーン・スー】自分の為に、やったかな。

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

【ジェーン・スー】ココさんも、自分の為に・・一生懸命・・無理のない程度に・・

 

 

 

【ほりいみかアナ】うん、お仕事、辞められないってことなので、これもいいですよねぇ。

 

【ジェーン・スー】うん、そうですね。

 

【ほりいみかアナ】なんか、自分自身を、お店、畳んじゃうとね・・

 

【ジェーン・スー】そうそうそう。

 

【ほりいみかアナ】なんかこう・・ね、やりがいも、なくなっちゃいますし・・

 

 

 

【ジェーン・スー】お母さん、たぶん、望んでないしねぇ。

 

【ほりいみかアナ】これ絶対、続けた方が、いいですよねぇ。

 

【ジェーン・スー】そうそうそう。

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

 

 

病人のエネルギーは違う

【ジェーン・スー】具体的には、何をしたかというとですね・・あの、元気づけ、勇気づけっていうのが・・あの、親を泣かすっていうのを、よくやりました。

 

【ほりいみかアナ】ああ、はははは・・

 

【ジェーン・スー】結局ですね、あの・・

 

【ほりいみかアナ】はい。

 

【ジェーン・スー】病人の、出力エネルギー、あと、受信できるエネルギーって、通常、20%から、30%だと思うんですよ。

 

 

 

【ジェーン・スー】なので、元気でねとかって言うのが・・わぁって攻撃になることがあって・・えっと、びっくりエピソードを、2つだと・・

 

【ジェーン・スー】えっと、ご飯作って、よく病院に・・その時は、毎日、持ってったんですけど・・

 

【ほりいみかアナ】うん、うん。

 

【ジェーン・スー】えっと、コンビニの袋に入れて・・

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

 

 

【ジェーン・スー】タッパーに入れたもの、コンビニの袋に入れて、持っていったら・・カサカサのタッパーの音が、耳障りで辛いって言って、泣き出しました、親。

 

【ほりいみかアナ】うーーん・・

 

【ジェーン・スー】で、泣いたとこ、見た事あるオヤジとあとで、びっくり!

 

【ほりいみかアナ】ナーバスになっちゃうんですね、いろいろね。

 

【ジェーン・スー】そうそうそう、だから、風呂敷に包んで、持ってたの、ビニールに入れて・・

 

【ほりいみかアナ】ああ、そうですか・・

 

 

 

出力は弱めで

【ジェーン・スー】そうそう・・コンビニの袋やめたみたいのがあってとか、あと・・ふふふ・・

 

【ジェーン・スー】半分笑って・・笑っちゃいけないんですけど・・

 

【ほりいみかアナ】うん・・

 

【ジェーン・スー】スーパーマンのTシャツ着てったら・・

 

【ほりいみかアナ】うん・・なんでしょう?

 

【ジェーン・スー】ふふふ・・不良・・

 

【ほりいみかアナ】私も、怒るは・・

 

 

 

【ジェーン・スー】ほぼ、ICUみたいなとこに、スーパーマンの、Tシャツを着ていったら・・

 

【ほりいみかアナ】ははは・・

 

【ジェーン・スー】青!黄色!赤!っていうの、色、強いじゃないですか、それで、目が辛いから、そのTシャツは、もうやめてって言われて・・

 

【ほりいみかアナ】ああ、ああ・・

 

 

 

【ジェーン・スー】ゴメン、ゴメンみたいな・・で、ほこりみたいな色の服着て、それから行ってましたけど・・

 

【ジェーン・スー】だから、こっちが、すごい元気な状態で、頑張ってとか、勇気づけ、なんとかって言うと・・向こうにはちょっと、あの、強すぎるっていう可能性があるので、言ってみれば・・経験者として・・

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

【ジェーン・スー】唯一、言えることかな。

 

 

 

【ほりいみかアナ】ふん、うん・・

 

【ジェーン・スー】なので、出力弱めで・・

 

【ほりいみかアナ】そうですね・・寄り添ってね・・

 

【ジェーン・スー】そうですね。

 

【ほりいみかアナ】温度みながら、ねぇ・・

 

【ジェーン・スー】だと思いますけど・・

 

【ほりいみかアナ】うん・・

 

 

 

たまには息抜きを

【ジェーン・スー】ほりいさん、なんかそういうの、上手そうだね。

 

【ほりいみかアナ】あっ、いやいや、上手じゃないですよ・・なんかね、あたふたすると思いますよ、やっぱり、でも、みんなねぇ。

 

【ジェーン・スー】いやいや、うん。

 

 

 

【ほりいみかアナ】ねぇ、でも、お母さんのこと、こうやって考えてくれるのも、お母さん、わかってらっしゃると思うのでね。

 

【ジェーン・スー】そうそうそう・・そうですよね。

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

 

【ジェーン・スー】でも、ココさん、ホント、あの、女友達でも、男友達でも、誰でもいいんで、自分をとにかく、「ああ、もう!嫌になっちゃった」とか・・

 

【ほりいみかアナ】うんうん。

 

【ジェーン・スー】「もう、超辛い」とか・・

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

【ジェーン・スー】言うことが、ボロっと言える人、誰か・・一人見つけて・・

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

【ジェーン・スー】おいて・・

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

【ジェーン・スー】たまには、息抜きしてくださいね。

 

【ほりいみかアナ】ねえ。

 

 

 

【ジェーン・スー】長い、道のりなるのだとしたら、それも大切だと思います。メール、ありがとうございました。

 

【ジェーン・スー】お母様を、お大事に、そして、1日でも早く、えー、1日でも早くじゃなくてもいいな、ゆっくりでいいんで・・

 

【ほりいみかアナ】うん。

 

【ジェーン・スー】少しずつ、よくなっていくことを、私達も、祈っております。

 

【ほりいみかアナ】はい。

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