一歩前に進む
中澤:さあ早速、今年最初の悩みを・・先生にと思ったんですけれども・・
大原:ええ。
中澤:せっかくなので、
大原:ええ。
中澤:新年の・・ね、皆さん先生からのいろんなお話が聞ければなと思いまして、日頃先生が感じていることですとか・・
大原:うんうん。
中澤:何かこう・・自分で、こんなきっかけで何かが変わったっていうお話を・・していただけたらなと思うんですが。
大原:まぁ佳子さん、そんなお顔で・・ねぇ。
ちょっと、こちらも緊張して・・あの、晴れ着で、ちょっとお話したいと思いますけれどもねぇ。
中澤:そこを・・はい。
大原:私ねぇ、人生で・・初めて、実体験の中で・・
中澤:はい。
大原:一歩、ほんの少し・・
一歩前に進むっていうことを、今、体感して味わっているんです、今。
根本:ええ?
中澤:えっ?・・それは?
大原:一歩前に進むっていうのはねぇ、昔から思っていたんですね。
とにかく何があっても、どんなことがあっても 、ほんの一歩、蟻のように進もうっていうことは、意識ではあったんです。
根本:はい。
中澤:ふぅーん・・
大原:ところがねぇ・・
いつもそれ意識してやっているんですけれども、振り返ってるんですね。
根本:はい。
大原:後ろを。
中澤:はあ・・
進んで・・ますけど、先生・・でも、振り返っていたんですね、今まで、はい。
大原:そうなんです。
そういう、いろんなね・・言葉の意味がね・・
中澤:うん・・
大原:昨年ですね、佳子さん、私ねぇ・・怪我しましてね。
中澤:あっ、先生実は、骨折をされたんです。
大原:そうなんです。
中澤:でぇ、スタジオに来るときもこう・・ねぇ・・
大原:そうなんです。
根本:三角巾って言うんですか?
中澤:三角巾・・先生、どうされました?・・っていう風にもう・・大騒ぎでしたスタジオは、はい。
大原:ねえ・・そうでした。
中澤:はい。
大原:それでね、その時にね、幸いにもね右手・・が使えたんですね。
でぇ、痛みが、まったく無かったって。
中澤:えっ?
大原:一体、何だろうと思ったんです。
でぇ・・もしかしたら、いらないものを頂いてしまった。
あはっ、骨折という。
根本:うん。
大原:これは自分、活かそうと思ったんです。
痛みがなくって、右手が使えて、
中澤:はい。
根本:うん。
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骨折というハンデから学ぶ
大原:え・・高齢者?
中澤:うん、こ・・
大原:なんだっけ?
根本:後期高齢者。
中澤:後期高齢者?・・はぁい。
大原:の・・今から練習をしようと思ったんです。
中澤:へええ・・
根本:あっ、骨折を・・きっかけに?
大原:はぁい。
中澤:はぁい?
根本:ほう・・
大原:もう、なん・・にも使えなかったから・・
根本:うん。
大原:その時、1ヶ月、2ヶ月経ってる時に、初めて・・人は絶対に生きていけるんだって。
中澤:ふぅーん。
根本:ほう。
大原:私は、今回ね今年になって初めて感じたことは・・あの骨折がなければ、私は本当に自分で・・生きていける・・自分で生きるのよ、頑張りなさいと言っても・・実際、生きていけなかったんじゃないかと思ったんですね。
根本:うん・・
中澤:ああ、それは実体験の中で学んだということですか?
大原:実体験。
その時に・・
中澤:はい。
大原:何が基盤か?と言うと、時間っていうことをね、
根本:はい。
私は、忘れてたってことですねぇ。
中澤:うん・・
大原:時間っていうのはねぇ・・
え・・佳子さんだったらもう、自分でもう、***。
すると・・え・・食事っていうのは、何時頃作ればいいと思います?自分で。
中澤:朝ですか?
大原:うん。
中澤:朝じゃあ、例えば6時半に・・子供に食べさせるとすると、どんなに遅くてもまぁ、5時45分くらいからは作り始めないと、間に合わないかな?
大原:ねえ、その時に両手が使える頭ですよねぇ?
中澤:はい。
大原:でぇ、それを自分が知ってますよね。
中澤:うん。
大原:でも、本当に自分が知ってるかどうかは、わからないんです。
中澤:はい。
大原:私の場合、完全に・・左腕が使えないっていう頭で、
根本:うん。
大原:ハンデがあるわけですね。
中澤:ええ。
根本:はい。
大原:このハンデで、とにかく、料理をするにはどうしたらいいかと思った時に・・普段だったら30分・・1時間という枠をとらえるんです。
根本:ああ、1時間ぐらいかかるだろうと。
中澤:ああ・・
大原:1時間あれば、作れると。
根本:うん。
中澤:うん。
大原:思ってると、1時間だからか、余裕があるんです。
中澤:はい。
大原:結局ね、1時間かからないで、30分で終わっちゃうんですよ。
中澤:はああ・・
大原:焦らないから。
根本:ああ・・
中澤:ああ・・
そこ、もともと30分取っておくのと、1時間取っておくのは・・
大原:違うんです。
中澤:違うということなんですね。
大原:私、今までの人生は、自分が、多分これだったら・・30分も取れば十分じゃないかなっていう・・
中澤:うーん・・
根本:うん。
大原:いい加減で、目安だったんですね。
根本:うん・・
大原:だから、30分で、これぐらいでいいじゃないかなと思うから・・
根本:うん、うん。
大原:30分が、迫ってきた時には、すごく焦るんです。
中澤:はあ・・
根本:ああ・・そうか。
大原:なぜできないの私は?
中澤:ああ・・
根本:自分で締め切り・・作っちゃってるから。
大原:イライラ・・する。
根本:うーん。
中澤:うーん。
大原:自分で、短い時間を作って、それが自分ができるという能力にしてしまって。
根本:うん。
中澤:うーん・・
大原:そこで、実際やってみると、その能力なかった時に、自信をなくすんです。
根本:はあ・・
中澤:はあ・・それは時間、倍とっておくことで・・
大原:そう。
中澤:余裕が生まれる。
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過去の良い時を振り返らない
大原:例えば、これはあのぅ・・受験生ね、今年、今から、あのぅ・・センター試験あると思いますけれども。
中澤:はぁい。
大原:自分は・・みんなが何点とるかよりも・・「俺は5月から勉強したんだ」と。
中澤:うん。
根本:うん・・
大原:「5月からだったら間に合うわけない」と。
根本:うん。
大原:だから5月からの気持ちで・・他者を見ないで・・
5月から勉強した自分の・・実力を見ようっていう受験の仕方と。
5月から忘れてしまって・・1年前から勉強している子と同じようにして、「あいつに負けたくない」時は負けているんですね。
中澤:ああ・・
根本:うん・・
大原:私はその時初めてね・・自分というものを器ってものがわかったんです。
全てが自分の器。
で、これから、その一歩前に出るっていう頭の中でも・・
早く、短く、頑張っていこうではなくって・・あの左手がきけなく・・使えなくなった。
あれが私の能力だって。
根本:うん。
中澤:うん。
大原:だから必ず・・これは1時間・・30分かかる時には・・40分。
それが、私の人生、生き方。
そして過去はない。
結局ね、一歩前に・・進むってことは、心の過去の・・重さと、それから肉体的な過去の重さを引きずって、一歩前に出ようと思うから無理するんですね。
根本:うん。
中澤:はあ・・
大原:だからとにかく、この・・骨折したおかげで、本当に佳子さんねぇ・・缶詰も開けれますしねぇ・・
中澤:うん・・
大原:かぼちゃ料理もなすの料理もできるんです。
すべるでしょ、アレ。
中澤:はい。
根本:うん・・
大原:滑る・・ね、一番・・きわもの(?)、できるかどうか。
中澤:ええ。
大原:で、その時に、作れるじゃない料理が・・って。
根本:うん。
中澤:うん。
大原:自分で頭も洗えるじゃない・・って。
お化粧できるじゃない・・って。
洋服も着れるじゃないと思った時に・・
根本:うん。
大原:ああ、この骨折から学んだことは、これさえ骨折しなければという・・過去の・・あの元気だった頃のことを思い出すと・・
中澤:うん。
大原:私は地獄だったような気がするんです。
中澤:はああ・・
根本:ああ・・
中澤:そこを振り返らずに、
大原:そう!
中澤:前なんですね。
大原:そうなんです。
根本:切り替える気持ちを・・
大原:あの時にねぇ・・ああしなければ、今頃こんなことしなくて済むのにってことが・・前には進めないんですよ。
中澤:うん、うん、うん・・
大原:この骨折のおかげで、自分は一人で生きる生き方を学ぼうと思った時にはね、前に行けるんです。
いつもね、良かった頃を思い出すんです皆さんは。
根本:うん・・
中澤:そうですねぇ。
大原:私もそうだったんです。
あの時、良かったのに、なぜこうなっちゃったんだろう・・っていうことが・・
一歩前に進めない人生だったんですね。
中澤:はい。
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今が最上の時
大原:だから今回の・・この骨折っていうのはねぇ、今年は本当に心軽くして・・前に進めるんです。
根本:いやあの、その切り替えができるっていうのが・・
中澤:なかなか骨折したら、落ち込みますし・・
根本:落ち込むし、イライラするし・・
中澤:うん・・
根本:なんか周りに対して不満だらけになって・・でぇ、自分にも悔しいし。
これができない自分ってなんだろう?・・って。
中澤:そこ・・
根本:その繰り返しでもう・・悶々とすると思うんですけど・・普通の・・
中澤:そうじゃないということなんですね。
大原:そうなんです、やっぱりねぇ・・元気だった頃とか・・
中澤:うん・・
大原:それから、え・・子供がこうだった頃・・ではなくって。
いつも日々変化しているわけですから、変化した日・・に何をしようかっていうの・・本当に私感じました。
今回。
根本:うわぁ・・気持ちって、なかなか・・なかなかできない。
中澤:いやぁ・・先生・・なかなかねぇ・・
大原:そうです。
中澤:でも・・うん、その方がたぶん・・豊かな人生を歩めるんだなって。
大原:うん、楽なんです。
中澤:うーーん。
大原:そして達成感があるんです。
出来たっていう。
中澤:ああ・・
大原:左手がきけなくっても、料理ができたっていう自信が・・
中澤:ええ。
大原:一歩前に出るんでしょうね、きっと。
根本:ああ・・
中澤:いやぁ、先生、私、年の初めに、すごくいい話を伺えた気がします。
大原:そうでしょうか?
根本:ねえ・・
大原:こうしてねぇ、今回、本当、心から・・
ああ、過去は、置いといて前に進むっていうことは、今が最上の時っていうので・・初めて体験で感じました。
体験で感じました。
根本:うわぁ・・実体験でね・・うん、考えるっていうの・・
中澤:ここまでの先生ですら、初めてっていうことがあるんですね。
大原:初めて体験しました。
中澤:ねぇ、いや、いいお話、本当に年の初めに聞けて・・
大原:そうでしょうか?
あのぅ、散漫な話なんですけどもね、体が感じたことは、ああ、一歩前に進むっていうことは、良かったことは励みになって、自分が今、きつい時は、今が一番いい時って思うことが一番かもしれないです。
中澤:そうですねぇ。
大原:はい。
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