子供と約束
『小さな約束を、一つ一つ守ることで、子どもは信じることの大切さを知ります。』
子供との約束をする時、気を付けることは?口約束でなく行動で示すことが重要です。
お母さんが、まず一番最初の社会の窓口になるのです。
2018年8月14日放送のSBC信越放送の『坂ちゃんのずくだせえぶりでぃ』のコーナー『ずく育 ケイコーと対策』、幼児教育研究の大原敬子先生の著書『親と子どもをむすぶ奇跡の会話』より
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大原:あのぅ、これね。
坂橋:はい。
大原:よく、お母さんと子供、約束しますよね。
坂橋:うん。
大原:ある子供は、「お母さん嘘つき」って、責める子供いますよね。
中澤:ああ・・
大原:もう一つは、「うんわかった、じゃあ待ってるよ」ってこう・・
坂橋:うん。
大原:この2つに分かれちゃうんです。
坂橋:はい。
大原:何故か?
中澤:はい。
大原:要するにここに、お約束、小さな約束を、一つ一つ守るってことは、実行ではなくって。
中澤:ええ。
大原:言葉ではなくって。
坂橋:うん。
大原:行動で示して欲しいことなんです、この意味は。
中澤:ふぅーん・・
坂橋:口約束じゃなくて・・ってことですね?
中澤:ああ・・実感がないと、ダメってことなんですねぇ。
大原:ダメなの。だから、「お母さん今日・・」あのぅ・・「どっかでケーキ買ってくれるって言ったよね?」・・って言ったときに、「今ね、お客さん来てるの、ダメなの、また後で」・・って方が、多いんですよ。
坂橋:うん。
中澤:ええ・・
大原:「また後で」は、子供にとっては信じられないの。
坂橋:うん。
中澤:うーん・・
大原:「今お母さんは、お客さん来てるでしょ。」・・って、「あの、どのケーキ屋さん、あそこ?わかった、明日行こうか?」・・って言った時に、子供は状況を見てますから、「明日行こうか」って具体性が、信じられるんです。
坂橋:うんうん。
中澤:ああ・・具体性を示すですね。
大原:坂橋ちゃんのその顔なぁに?
坂橋:いや、これ大人でもあるなぁと思ってねぇ。
中澤:ま、そうですねぇ。
坂橋:「あ、また飲みに行こうぜ、今度」
大原:あははは・・
中澤:社交辞令っていう、今度ね。
坂橋:また今度が、叶ったことはないですもんね。まずねぇ。
大原:ねぇ、そうなんです。
坂橋:社交辞令だもんね、これ。
中澤:年賀状なんかにも、「今年こそ会おうね」って書きますけれども。
坂橋:毎年、同じ文言を書き続けてる
人いるからね。
中澤:ねえ。
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子供はデリケート
大原:ねぇ、結局、子供・・大人は、子供だからって言ってるけども、子供は大人以上にデリケートなんです。
坂橋:そうだねぇ・・世界が、小っちゃいし
ねぇ。
大原:そう・・だから、お母さんが、「今日はね、具合が悪いから・・ほら、お熱あるでしょう」って、子供すぐわかりますでしょう。
中澤:はあ・・
大原:「今日だめ、体調悪いから」・・体調っていうの、わかんないの、いつもお母さん不機嫌だから。
中澤:うん。
大原:だから結局、具体的に言ってくれることは、それだけ僕を、大事にしてる。わたしを、大事にしてくれるんですよ。
だから、「後で」とか、それから・・い、「いつかね」とか。
坂橋:うん。
大原:それから、え・・「約束を守ったら、お誕生日に買ってあげる」とか。
坂橋:うんうん。
中澤:ああ・・
大原:強制です、これ。
坂橋:うんうん。
中澤:ええ。
大原:子供は一番嫌なのは。
中澤:ええ。
大原:お母さんが、買いたいって気持ちを、買いに行ったときに、子供は、お母さんが信じられるの。
坂橋:うん。
中澤:うーん。
大原:「お誕生日にね」って、「いい子だったら、お誕生日に買ってあげるわよ」って言うと、お誕生日に買うもんだと子ども思っちゃうんですよ。
坂橋:うんうんうん。
中澤:ああ・・うん。
大原:そうすると、子供はだんだんだんだん欲しいから、誕生日が前倒しになるのね。
坂橋:うんうん。
大原:と、誕生日はその子が、産まれた・・
坂橋:うん、意味合いがあるのね。
中澤:うーん・・
大原:そこを、そちらに変えてしまう。と、子供も、お誕生日は、大して重く、なくなってしまうんです。
中澤:ああ・・
坂橋:うん・・日本人のクリスマスみたいなものだねぇ。
中澤:そうですねぇ。
坂橋:クリスマス前倒しでやっちゃおうか・・っていうねぇ。
中澤:あははははは・・
大原:そう?
坂橋:そう、だって、大抵みんな、飲み会をしたいだけだからね。クリスマスの前倒し、こう、忙しいからさ、クリスマス、ねえ。
中澤:あははは・・
坂橋:***にやっちゃおうぜ、っていうのありますもんね。
中澤:ねえ・・
大原:子供はもう、本当に、自分の父親とか母親が、もう彼にとっては、子供・・女の子だったら、もう一番大事なやつなのね。
中澤:うん・・
大原:その人の体験が・・ずーっと、今後、人を信じれる心か、信じられないか。
中澤:はぁい。
大原:あてにならないか・・っていうのは、社会に出て覚えることじゃなくって、親子の中で築かれちゃうの。
中澤:ええ・・
坂橋:うん、だから大人が何気なく発した一言は。
大原:うん。
坂橋:その大人の何気なさ・・と、同じようには受け止められてないってことですね、子供はね。
大原:大人はいろんな状況があるし。
坂橋:ねえ、うん。
大原:嫌いな人間もあると。
坂橋:うん。
大原:だからその言葉でね、こううまくかわそうとする。
坂橋:うん。
中澤:うん・・
大原:だからお互いに、それ計算ずくね。
中澤:はぁい。
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人生を作る
大原:子供は計算ずくも何もなくって、「言ったじゃない」っていうとこで、「言ったじゃない」ってことでね、言ったけれども、実行しなくていいんです、お母さんたちは。
中澤:ええ。
大原:今のお母さん、実行しようとしちゃうの。
坂橋:ああ・・
中澤:ああ・・
大原:それで、怒るのよ。
中澤:はぁい。
大原:「今度***から駄目よ、ホントに、お母さんこうして無理して買ったんだから」って言うんですけど。この、そうじゃない・・お母さんと、僕との、私との約束を、どれだけ覚えていたかが、約束なんです。
中澤:はああ・・
大原:記憶にあるかないかなんです。
中澤:うん・・
坂橋:見てくれていた、聞いてくれていた、うけ・・くれていたことなんだねぇ・・
大原:そうです・・それを・・あえてね、「じゃあ、あなたが言ったからね、今日はね、外食しましょう」って言うでしょう。
坂橋:うん。
大原:でも子供にとって、今日、遊びたいときあるんです。
坂橋:ああ・・
中澤:はぁい、はぁい。
大原:と、「じゃあ、お母さんは、約束を守ったから」
中澤:うん。
大原:「もう、あなたは守んないわ」って、なってしまうんです。
中澤:ええ。
大原:じゃなくて、絶対に、親子では・・「昨日ねぇ、ああいうこと言ったわよねぇ・・って、もう、お母さんね、月、火、金とお仕事なの・・いいかな?・・土曜日で」って、言うと、子供はすごくうれしくなるんです。
坂橋:うんうん。
大原:そこまで気を使ってくれた。
坂橋:ああ・・
中澤:ああ・・
大原:心にとめてくれた。
中澤:そういうの、子供わかるんですねぇ?
大原:わかります。
中澤:へえ・・
大原:子供以上に・・
中澤:ええ。
大原:大人以上に・・
中澤:うーん・・
大原:わかる。それ、大人は、結構、自分勝手に、わたしが適当だから。
中澤:ええ。
大原:子供は、適当だろうと思うけど、違います。
坂橋:うん。
中澤:そうなんですねぇ。
大原:それが、大きく、人生作っちゃう。
中澤:はい。
大原:うん。
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積み重ね
中澤:ではここで、今日のテーマについて、先生の著書、「親と子供を結ぶ、きせきの会話」の中から一文をご紹介します。
うそつき。
ちょっと待っててね。
すぐ終わるから。
あとでね。
その言葉を聞くたびに、どんどん悪い子になっていく。
約束を平気で守らない子供に、なってもいいの?
坂橋:この、小っちゃい頃からの積み重ねってことになってくわけですもんね。
大原:そうなんです。だから、あのぅ、「今
お母さん、さっき遊んでくれるって言ったじゃない」
坂橋:うん。
大原:うん、でぇ、今、お母さん、遊べないですね。
中澤:ええ。
大原:「今、忙しいから」は、子供、ダメなんです。
中澤:うん。
大原:「今、お母さんね、ほらね、お大根、切ってるでしょう。」「今ね、お味噌汁作って、これ作って、全部、材料用意しておくね。」って。「終わった、遊ぼうか」って言うと、子供はね、これを待ったら、遊べるんだと思うとね、お母さんのお台所の包丁を見てるんですよ。
坂橋:はい。
中澤:待ってて・・
大原:それで、満足しちゃうの。
中澤:はあ・・ん。
大原:と、もういい・・後で、お夕飯食べるまで言っちゃいます。
坂橋:うん。
中澤:へえ・・
大原:その事実が欲しいんです、うん。子供はね、あのホントに、やっぱり神様が、あの授けたってホントだな・・って思うのは・・どんなことでも、それさえ守れば、親の言うこと聞きます。
中澤:ふぅーん。
大原:いいから、もういいから・・って言いますよ。
坂橋:ほう。
大原:子供は。
中澤:はあ・・ん。
坂橋:で、親がはき違えちゃうと、じゃあ、やればいいんでしょうって・・
大原:そう。
坂橋:やってやったんだからに、なっちゃうから、そこに、義務として受け止めちゃうってことに、なっていっちゃいますもんねぇ。
大原:そうです、そうです、すると子供は徹底的に、嘘つきを責めるんです。
坂橋:ほう。
中澤:はあ・・ん。
大原:で、お母さん、一回だけでしょう・・って言うのよ。
坂橋:うん。
大原:子供は、一回も二回もないんですね。
中澤:ふぅーん。
大原:それだけが、わたしとの関係だから。
坂橋:うん。
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親子関係が大きい
中澤:ああ・・これ先生、あのぅ・・その言葉を聞くたびに、どんどん、悪い子になっていく。
大原:うん。
中澤:この、悪い子っていうのは、人も信じられないような子に、なっていってしまうってことですか?
大原:まず、人じゃなくて、お母さんを信じない。
中澤:はああ・・
大原:お母さん、いつも口ばっかりになる。
坂橋:ああ・・
中澤:うん。
大原:だから、お母さんとの口約束もしないですよね。そのうち、だんだん、だんだん、お友達にも裏切られます。そうすると、人って、みんなああかな・・って。
中澤:うん。
大原:いいや・・って。
坂橋:ああ、そうだね、だから、お母さんが一番最初の・・社会との・・
大原:そうです。
中澤:ああ・・ん。
坂橋:接点、窓口になるんだねぇ。
大原:そうです、それで、執着に変わるんです。あの時ね、お母さんが、バックを買ってくれなかったとかって。
中澤:うん。
大原:一番人間が、悩む原点は、執着なんですよ。
中澤:へええ・・
大原:あの時、あの時、あの時が、ずーっと抱えこんで来て、それ、悩みの原点になっちゃうわけ。
中澤:執着が原点。
大原:執着がそうなんです。
中澤:はい。
坂橋:だから、断捨離なんか、みんな新鮮に捉えちゃうんだねぇ。
大原:ねえ。
中澤:みんなこう来て・・
坂橋:うん。
中澤:捨てていくっていうねぇ。
大原:そう。
坂橋:ねえ。
大原:だから、やっぱり、人間っていうのは、親子関係って大きいんですねぇ。教養がある、云々ではなくって、お母さんが、この子のわずか、一年、二年。
中澤:はい。
大原:あるいはこの、一時間、二時間の、瞬間が・・子供を作ってくっていうのが・・
中澤:うーん・・
大原:頭に入れとけば、一瞬、止まるかもしれない。
中澤:これ、今までもつい、口ばっかりだったけど、今からでも、間に合ったりしますか?
大原:その時の入り口は、「お母さんねぇ、今日から変わるの」
中澤:はい。
大原:「お姉ちゃんも、変わってね」って。
中澤:はああ・・ん。
大原:「お母さん今まで、どんな口約束やってた?」って。子供覚えてますから。
中澤:はあ・・
大原:全部子供、これでしょう・・そうか、そうか、そうか、そうか・・「馬鹿だ、お母さん」・・って、自分の頭、叩くんです。
中澤:うん、うん、うん。
大原:で、子供、そこで終わっちゃう。
坂橋:うん。
中澤:はっ・・
大原:わかってくれる・・僕が、我慢してくれたことを、覚えてくれた時に、人間、消えるんです。
中澤:ふぅーん・・
大原:納得って、そういうもんじゃない?
坂橋:納得と信頼だね、そこはね。
大原:ねえ。
中澤:ねえ・・
大原:あのねぇ、それを、過去のものを、くれる・・やってあげるじゃないんですね。覚えていてくれたってことが、うれしいんです。
坂ちゃん、違う?
坂橋:そうだと思うね、やっぱりねぇ。
中澤:うん・・ねぇ・・そうですねぇ・・
坂橋:こっちを見ててくれてたって実感って、***だもんね。
大原:うん、もういいやって、ありませんか?
坂橋:そうだねぇ・・
大原:で、奥様が、あなたごめんなさいね・・って、三年前のアレ、ずーっと*****って、どう?もういいやってなりません?
坂橋:うん。
中澤:あははははは。
坂橋:覚えてるんだ、覚えられてるんだって思ってね。思っちゃうもんね。
大原:思っちゃうでしょう?もういいよ・・ってなりません?
坂橋:はい。
大原:やっぱ、覚えてくれるってことですね。
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