おじいちゃんの居る実家
ラジオネーム、りんご乙女さんからいただいたのは、こういう内容のメールです。
こんにちは、私のおじいちゃんは、今年84歳なる元気なお年寄りです。
おじいちゃんとは私が、小学校に上がった時に新しく家を建てた時から同居となりました。
今、私が結婚したので別々の家なんですが、車で10分かからない距離で、私が妊娠中ということもあり、毎日のように、そのおじいちゃんの居る実家に行っています。
祖父、おじいちゃんは、私24歳なんですが、私のことも、曾孫・・1歳のことも可愛らしくて、可愛がってくれるんですが、私は昔から・・というのも、小学校高学年ぐらいの頃でしょうか、どういうわけか、おじいちゃん、祖父が好きではありません。
年齢的に仕方がないのかもしれませんが、そのおじいちゃんの言うことに優しさが見えず、乱暴で、飼っている犬に対しても、「あんまりうるさいから、ぶっ叩いてやった!」とか笑顔で言うし、それが普通だと思っているようなんです。
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イライラマックス
祖父は、父の父で、私の母は常に気を使って生活しています。
祖父は食べ物の好き嫌いも激しくて、母の作った物でも、嫌な物は箸もつけません。
なので母は、そういったおじいちゃんの食べそうな物を、別に用意したりすることもあります。
そういうのを見ているからなのかもしれませんが、私も祖父に対して、あまり言いたいことを、言う方じゃありません。
というか、家族全体があまりおじいちゃんと話したがっていないような感じ。
戦争の時のことを自慢げに話すのも嫌ですし、どうも乱暴なことを、「何とかしてやった」とか、「なんとかって言ってやった」などと、嬉しそうに話すのが好きになれません。
特に好きになりたいとも思っていませんが、この気持ちがエスカレートすると怖いのです。
今、イライラがマックスです。
何かいいアドバイスがあればお願いします。
2018年3月7日放送のSBC信越放送の『らじカン』(毎週月-金 14:05-18:15)の水曜日のコーナー『敬子と佳子の子育て相談』、テレフォン人生相談でお馴染みの、幼児教育研究の大原敬子先生のお悩み相談。
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可哀そうなおじいちゃん
大原:可哀そうなおじいちゃん・・うふふふふふふ。
根本:うふふふ。
大原:可哀そうなおじいちゃんですねぇ。
中澤:おじいちゃんに・・はい?
大原:あのねぇ、このおじいちゃんねぇ。
よく人が、「あいつに、ああいうことをしてあげた」
中澤:はい。
大原:あの人に、「これやってあげたのよ」って言う人いますねぇ。
中澤:ええ。
大原:それは・・「すごいだろう!」と。
・・・
承認を求めてるんです。
中澤:あ、承認欲求ですか?
大原:そう、承認欲求と、このおじいちゃんは、愛を知らないんですねぇ。
中澤:ええ。
根本:ほう・・
大原:だから・・力のある人に、おじいちゃん昔・・憧れたんでしょうね。
中澤:うん。
大原:だから・・もう、おばあちゃん・・いらっしゃるのかしら?いないのかしら?
もしいなかったとしたら、おじいちゃん孤独ですよね。
根本:うん。
中澤:ああ、そうですねぇ。
大原:うん、でぇ、このお父さん、結構無口だと思いますよ。
中澤:はぁーん・・
大原:でぇ、あのぅ・・何て言うの?おじいちゃんを、そのぅ・・畏敬の念もあるのかもしれませんけれど、無口なお父さんじゃないかと、思いますけれども。
中澤:うん。
大原:違ってたら連絡頂きたいんです。
でぇ、何のおじいちゃん、被害してないじゃない。酷い事・・してます?
中澤:おじいちゃん・・犬を叩いて・・
大原:え?犬をなんとかやってあげたとか。
あははははは・・
根本:ま、言う・・言うだけですもんね。
中澤:ええ。
大原:ほら、孫のとこ来てね、チューチューしたとか。
中澤:うん。
大原:何もないじゃないですか。
中澤:ないですねぇ。
大原:後はもう、お酒飲むかどうか知りませんけれども、昔の話をするって・・「寂しい」「寂しい」でしょう?
中澤:うん。
大原:「触れたい」「触れたい」って。
もっと言うと、このおじいちゃんが言ってることは、みんなに触れたいです。
中澤:うん。
大原:触れ方がわからない。
・・
はっきり言って。
中澤:はあ・・
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母なるものを求めて
大原:なぜこの・・彼女が嫌いになったか。
おじいちゃんにすると、このお嫁さん。
中澤:うん。
大原:彼女にとってお母さん。
中澤:はい。
大原:お母さんに、自分の母なるものを求めていて、わがまま放題なんです、きっと。
中澤:はあ・・
「食べない・・これ、嫌いだから食べない」って。
大原:そう・・それ見て、お母さんは他人ですからキツイと思いますよ。
中澤:ええ。
大原:でもおじいちゃんは。
・・
すごく居心地がいいんですよ。
中澤:はぁぁ・・
大原:もう自分の、「おかあたーん」が、この・・あなたのお母さんなんです。
根本:ああ・・
中澤:言う事聞いてくれますしねぇ。
大原:そう。
中澤:歯向かわないし。
大原:そう、だってねぇ、なに?「犬でも、ぶっ叩いてやった」って。
中澤:うん・・
大原:笑顔で喋ってるって。
中澤:はぁい。
大原:要するにおじいちゃんと・・
「俺は、あの野犬とか犬が怖くないんだ」と。
中澤:うん・・すごいな・・
大原:わしはこの歳でもね。
中澤:うん・・
大原:ほら、「おかあたん、こんなに強いおじいちゃんだよ」ということです。
中澤:うんうんうん。
大原:だから強さ、アピールしてるんです。
中澤:うん・・
大原:それアピールが、なんとも、かわいい(笑う)
ほほほほほほほ・・
中澤:はい。まぁおじいちゃん、かわいい・・見方によっちゃあ、おじいちゃんかわいいな・・っていうふうに・・
大原:かわいいんです。
中澤:思えればいいんですけどねぇ。
大原:そう、でねぇ、あの思えないのは、あなたが、お母さんに対する思いが強いから。
中澤:うん・・
大原:でもお母さんが・・
・・
悲しんでる。何かお母さん不満なんです。
中澤:はい。
大原:それはおじいちゃんではなくって、お父さんですってことです。
根本:はあ・・
中澤:ああ・・
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あなたが行っている
大原:あなた、方向性を間違えてるはずでねぇ。
中澤:ええ。
大原:まぁ、お母さんが普段、あまり・・いい顔してないような気がするんです。
それを見て高学年からってことは・・
中澤:うん。
大原:物事を・・物心わかってから、お母さんの家の状況を見て、この原因は、「ぶっ叩いてやった」っていう、あのおじいちゃんだと思ってるんです。
根本:ああ・・
中澤:ええ。
大原:本来、この彼女が思うようにいかないのは、私が実家に行った、おじいちゃんがベロベロ、ベロベロ、孫を抱く。
そしてお母様には、言わない・・もう、思うように行けなかったら、行かなければいい。
中澤:うん。
大原:形は付くんです。
でも行ってるんです。
イライラっていうのは、私を・・
・・
気持ちよく迎えてくれない、実家があるんじゃないかしら。
中澤:へええ・・
大原:あなたの方が行ってるんです、たぶん。
中澤:へええ・・
大原:イライラするのに行きます?本来。
中澤:普通は・・行かないですよねぇ。
大原:行かないでしょう?
中澤:嫌だったら、行かない。
大原:でも、行ってるんですもの。
中澤:はぁい、行ってますねぇ。
大原:時間かけて。
中澤:はぁい。
大原:わたしから、行ってますです。
中澤:うーん・・
大原:「来なさい」って、お呼びはかかってないんです。
根本:うん。
大原:だから本当は、あなたが行かなくっても、お母さんは・・
・・
どうってことないんじゃないでしょうかねぇ?
中澤:ふぅーーん・・
大原:だ、結構、実家に帰るあなたは、あなたが、お母さんからの愛は貰ってますか?ってことです。
中澤:そこですか!
根本:はああ・・
中澤:へええ・・
・・
確かに・・ええ。
大原:だから、話がおかしいんですよ、これ。
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帰る必要がない
中澤:確かに嫌だったら行かなければいいのに、毎日行ってるんですよね。
根本:うん。
大原:人がなんで毎日行くかって言うと。
中澤:うん。
大原:自分を見捨てられた人になることです。
中澤:ふぅーん・・
大原:でぇ、もう一つは、あなた自身も・・よくあるんですね、女性・・女性でも男性でも、行きたくない実家だけど・・
行かなければ心が落ち着かないってあるんです。
根本:うん。
中澤:へええ・・
大原:なのでぇ、それは、ほとんどがお母さんだったんですね。
根本:うん。
中澤:うん・・
大原:お母さんが、一見目は、いい会話なんだけれども、どっかでぇ・・え・・拒絶するものがある。
中澤:ふぅーん・・
大原:だからよく・・皆さんおっしゃるのは、お盆になると田舎に帰るって言うんですねぇ。
中澤:はい。
大原:お盆になると。憂鬱なんだって。
「ああ・・実家に帰るんだ」って。
中澤:ふぅーん・・
大原:でぇ・・「じゃあ行かなければいいじゃないの」・・って言うとね。
行かなければ行かないで、落ち着かないんですって。
中澤:うん・・
大原:でぇ、嫌だと思って実家に帰る。
帰って・・2日か3日、終わる。
帰京するときに、晴れ晴れとするって言うんですね。
中澤:はああ・・
大原:それは、親の拘束があるってことです。
だから、この家に拘束があるってことですよねぇ。
中澤:うん・・
大原:おじいちゃんではないです。
中澤:お母さんですか?
大原:お父さんか、お母さんです。
中澤:うん・・
大原:でぇ、それをおじいちゃんってことで、おじいちゃんは単純ですから。
中澤:ほう、うん・・
大原:本当に。
中澤:抜けちゃいますからねぇ、ぶっ叩いちゃいますからねぇ。
大原:そう・・笑って言ってるっていう・・
中澤:もう・・ホントに、おじいちゃん。
大原:「ほらぁ、おじいちゃん強いだろう!」ってやってる、単純性があるとすると、お父さんとお母さんの中に何かあるような気がするんです。
根本:うん・・
中澤:そうなんですかぁ。
大原:うん、帰る必要ないですねぇ。
中澤:うん・・
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親から拘束されている
大原:イライラが募るって事は。
中澤:はい。
大原:本来は、あたしは実家に帰りたくないんだと。
あのおじいちゃんが居て、でも、お父さんお母さんが、常に・・「帰って来い」って言う。
中澤:うん。
大原:たから仕方なく帰ってる。
でも、あのおじいちゃん居るから、私はイライラするなら、この文章合うんです。
中澤:はぁい。
根本:うん・・
大原:私から行ってます。
中澤:行ってますねぇ・・
大原:そこには、おじいちゃんではなくって。
お母さんと、お父さんと、あなた達の家族構成の中に・・あるしがらみが作って、あなたの心を拘束してるんだと思うんですねぇ。
根本:うん・・
大原:もっと言うと、あなたはすごくいい子だったの。
お父さんとお母さんの、理想のような子に、演じていたということです。
中澤:うーん・・
根本:ああ・・
大原:理想の親に・・演じていますけど、親孝行のフリをしますよね。
中澤:はい。
大原:だけども、違う自分が結婚してわかりました。
中澤:うん・・
大原:結婚してまでも。
・・
実家に帰らなくちゃいけない自分はなんだろうってことですね。
中澤:うん・・
大原:それはイライラです。
根本:うん。
大原:これは、ほとんど当たってると思いますけどねぇ。
中澤:そうですねぇ・・
大原:この観点は、お父さんお母さんわかりませんから。
中澤:ええ。
大原:ぜひですねぇ、これはいただきたい。
中澤:うん。
そうじゃないよ・・とかねぇ。
大原:そうです、そうしてね、これからね、実家に帰る時に・・私は、「実家の母は好きです」「父は好きです」って言いながらも、なんとなく気が重いなぁと思ったときには、あなたはご両親から拘束されています。
中澤:はい。
大原:そして、あなた自身がいい子に、お父さんとお母さんの・・見せないあなたが、いるんです。
中澤:うん。
大原:そのあなた自身が、無理をしてるんじゃないでしょうか?ってことなんですね。
中澤:はぁい。
大原:今日の相談は。
中澤:いかがでしょうか、りんご乙女さん。
先生そうじゃないんですよというね、反論がありましたらまたぜひ。
大原:ぜひ、ぜひ、お待ちしてます。
中澤:お待ちしてます。
※聴けない方はコチラ⇒YouTubeからお試しください。
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